「日本文学100年の名作第7巻 公然の秘密」

自分が知っている昭和の姿がそこかしこに現れている 「日本文学100年の名作第7巻    公然の秘密」新潮文庫 「鮒」(向田邦子)勝手口に置かれていたバケツには、一匹の鮒が入っていた。体長15センチほどのそれには、確かに見...

「西洋音楽史」(岡田暁生)

古楽への理解が進むとともに、疑問が氷解しました 「西洋音楽史」(岡田暁生)中公新書 本書の目的は、西洋芸術音楽の歴史を川の物語として語ることにある。単に音楽史上の重要な人物名や作品や用語などを、時代順に洩れなく列挙したり...

「江戸川乱歩全集第2巻 パノラマ島綺譚」(江戸川乱歩)

長編作家として自身のスタイルを確立した作品集 「江戸川乱歩全集第2巻      パノラマ島綺譚」(江戸川乱歩)光文社文庫 「闇に蠢く」画家・野崎三郎には異性に対して独特の嗜好があった。顔に代表される容姿そのものよりも、肉...

「非属の才能」(山田玲司)

しかし、十年経って再読した今、 「非属の才能」(山田玲司)光文社新書 「なんか違うなあ」と思っているあなた。あなたには才能がある。ただ、まわりの空気を読んで、いい人を演じて、その違和感をないことにしてきただけなのだ。本当...