「地球は赤かった」(今日泊亜蘭)
結末は人類の未来の福音か、それとも 「地球は赤かった」(今日泊亜蘭)(「最終戦争/空族館」)ちくま文庫 「地球は赤かった」(今日泊亜蘭)(「たそがれゆく未来」)ちくま文庫 窓の外に目をやった。数百万年見慣れてきた緑はただ...
結末は人類の未来の福音か、それとも 「地球は赤かった」(今日泊亜蘭)(「最終戦争/空族館」)ちくま文庫 「地球は赤かった」(今日泊亜蘭)(「たそがれゆく未来」)ちくま文庫 窓の外に目をやった。数百万年見慣れてきた緑はただ...
自身の心の靄やわだかまりまで解決してしまう名探偵 「グリーン車の子供」(戸板康二)(「百年文庫037 駅」)ポプラ社 老優・中村雅楽は七年ぶりの出演依頼を受けたことを「私」に明かす。しかし子役が気に入らなかったために返事...
この様な作品が生み出されていたこと自体が奇跡 「古譚」(中島敦)(「中島敦全集1」) ちくま文庫 詩人を志した李徵は、その道に挫折し、発狂する。そしてついには闇の中へ消え、その姿は虎に変化する。一年後、明け方に通りかかっ...
幕末ならでは、筋書きが激しく展開! 「菊水兵談」(横溝正史)春陽文庫「菊水兵談」(横溝正史)(「菊水兵談」)出版芸術社 黒船再来航で沸き立つ金沢に足を踏み入れた菊水兵馬。嵐の夜、黒船から小舟で上陸する一団を目撃した兵馬は...
「三人」の登場人物から「滅び」を体感すべし 「アッシャア館の崩壊」(ポー/渡辺啓助訳)(「ポー傑作集」) 中公文庫 「アッシャー家の崩壊」(ポー/巽孝之訳)(「黒猫・アッシャー家の崩壊」) 新潮文庫 …そして私は烈しい目...
恋をすれば野生児でもインテリでも同じ 「炭焼の煙」(江見水蔭)(「百年文庫034 恋」)ポプラ社 山奥で一人、炭を焼いていた青年・真次。ある日、真次が住まう山中の桜を見に、主人一家が訪れる。帰る段になって主人の娘が足を痛...
脳を知ることは、自分自身を知ること 「脳のはたらきがわかる本」(小長谷正明)岩波ジュニア新書 脳や神経って何をしているのでしょうか?かんたんにいってしまえば、からだの中にはりめぐらされているコンピュータ・ネットワークです...
奇妙な発端、ありふれた殺人事件 「ボール箱」(ドイル/日暮雅通訳)(「シャーロック・ホームズの回想」) 光文社文庫 一人暮らしで人づきあいのほとんどない女性・クッシングに送られてきたボール箱には、切り取られた人間の耳が二...
もしかしたら、すでにこのような戦闘が 「戦場からの電話」(山野浩一)(「あしたは戦争」)ちくま文庫 見知らぬ者からかかってきた救助要請の電話に「私」は困惑する。「私」の自宅のすぐ近くでゲリラ戦が行われているのだという。東...