「暗黒星」(黒岩涙香)
一九〇〇年の世紀末思想を体感する 「暗黒星」(黒岩涙香)(「暗黒星」) 桃源社 「暗黒星!暗黒星!」遙かに天の一方に、怪しき暗黒星が現われたとの信号が、火星世界の天文台から発せられた。此の信号がヒマラヤ山の絶頂にある我中...
一九〇〇年の世紀末思想を体感する 「暗黒星」(黒岩涙香)(「暗黒星」) 桃源社 「暗黒星!暗黒星!」遙かに天の一方に、怪しき暗黒星が現われたとの信号が、火星世界の天文台から発せられた。此の信号がヒマラヤ山の絶頂にある我中...
シンプルでリアルな悪魔の契約、しかし… 「瓶の妖鬼」(スティーブンスン/中村徳三郎訳)(「南海千一夜物語」)岩波文庫 「その硝子は地獄の火で燒きがいれられてあり、中に小鬼が住んでいるんです。この瓶を買うと、小鬼はその人の...
教育の向かうべき方向について学ぶ 「障害児教育を考える」(茂木俊彦) 岩波新書 今日、特別支援教育への教師や関係者の関心の向け方は、障害が相対的に軽い障害児の教育にやや傾斜しているように思われる。重度・重症の子どもとその...
殺人事件かと思えば…、壮大な歴史ロマン。 「成吉思汗の秘密」(高木彬光) 角川文庫 源義経は、衣川で殺されたのではなくて、そこから逃げ出して蒙古へわたり、成吉思汗になったのだという伝説があるじゃありませんか。ひとつこうい...
まるで童話の姿を借りた大人向けの哲学書 「岸辺のヤービ」(梨木香歩) 福音館書店 学校近くの小さな湖にボートを浮かべていた「わたし」は、二足歩行するハリネズミのような、これまで見たことのない不思議な生き物と出会う。彼を驚...
基準は「考える」、いや「面白さ」かも!? 「「考える人」は本を読む」(河野通和)角川新書 心を動かされた本の話をいろいろ集めたつもりです。読書案内ふうの体裁ですが、系統だったものではありません。整理されすぎたガイドブック...
生ける腸「チコ」は、ペットかモンスターか 「生きている腸」(海野十三)(「怪奇探偵小説集続々」)双葉社 医学生・吹矢は熊本博士を強請り、かねてより所望していたヒトの大腸を入手する。おそらくは囚人から切除したばかりのそれを...
穏やかな時間が流れていきます 「人形使いのポーレ」(シュトルム/松永美穂訳)(「みずうみ/三色すみれ/ 人形使いのポーレ」) 光文社古典新訳文庫 旅回りの人形芝居を観た「わたし」は、夢に人形カスペルルが現れるほどに魅了...
人としての生き方を考えさせてくれる一冊 「国境なき医師団が行く」(久留宮隆) 岩波ジュニア新書 ようやく私は、「国境なき医師団」としてのミッションに派遣されることになった。派遣先はリベリア共和国。アフリカ西海岸に位置する...
そして「魔弾の最後の一発」は誰を射貫くのか? 「魔弾の射手」(高木彬光)角川文庫 歌劇のチケットとともに神津恭介に届いた殺人予告。殺人鬼「魔弾の射手」がそこに現れるのだという。劇場におもむいた神津は、舞台上でオペラ歌手・...