「新 細胞を読む」(山科正平)
人体という宇宙を、写真で「読む」 「新 細胞を読む」(山科正平) 講談社ブルーバックス これまでの電子顕微鏡の成果に、先端的顕微鏡が暴き出した知見をも加えて、細胞が私たちのからだの中でどのように活躍しているのか、もう一度...
人体という宇宙を、写真で「読む」 「新 細胞を読む」(山科正平) 講談社ブルーバックス これまでの電子顕微鏡の成果に、先端的顕微鏡が暴き出した知見をも加えて、細胞が私たちのからだの中でどのように活躍しているのか、もう一度...
加賀美のとった「異様な行動」の意味は何か? 「緑亭の首吊男」(角田喜久雄)(「霊魂の足」)創元推理文庫 加賀美が足を運んだ緑亭は、数日前に殺人事件があった店だった。片目の男・橋本が殺害され、店の主人・松太郎が首吊り自殺を...
「災害時における人間のあるべき姿」の体現 「小説 すずめの戸締まり」(新海誠) 角川文庫 鈴芽の見つけた古い扉。その扉の向こうに足を踏み入れようとした鈴芽だったが、向こう側に広がっている奇妙な世界へは行くことができなかっ...
ジャーナリズムの本質とは何かに迫る 「ジャーナリストという仕事」(斎藤貴男)岩波ジュニア新書 ジャーナリストの役割とは何でしょうか。わたしは「権力のチェック」が最大にして最低限の機能だと思っています。権力というものは、と...
最新科学捜査か、それともエセ科学? 「赤耀館事件の真相」(海野十三)(「盗まれた脳髄」)河出文庫 赤耀館の顛末は、新聞記事で既によくご存知のことと思います。いや、貴方はあの事件について、最も興味と疑惑とを持っていらっしゃ...
作品の裏側に透けて見える時代の潮目 「春の絵巻」(中谷孝雄)(「招魂の賦」)講談社文芸文庫(「百年文庫068 白」)ポプラ社 「こんな美しい風景を見ていると、生れて初めて春に逢ったような気がするじゃないか…」岡村はひとり...
学校教育の現状と課題を冷静に分析 「発達障害の子どもたち」(杉山登志郎) 講談社現代新書 発達障害の治療とは治療教育である。医学的治療は治療教育の側面援助を果たすに過ぎない。いくつかの発達障害において医学治療が主体を担う...
妖しい魅力を放つ毒娘と危険な罠に落ちる青年 「ラッパチーニの娘」(ホーソーン/岡本綺堂訳)(「世界怪談名作集」)河出文庫 医大生・ジョヴァンニの下宿先の主は、ラッパチーニという医師であった。彼はその娘・ベアトリーチェの美...
「男」「娘」そして「鴉沼」の表すものは何か? 「鴉沼」(安部公房)(「題未定 安部公房初期短編集」) 新潮文庫(「安部公房全集002」)新潮社 一発の狼烟が合図だった。一九四五年、あの忘れ難い九月、旧市街の一角からけたた...
1800年の時を超えた「恋愛」「平和」「神々」の物語 「ダフニスとクロエー」(ロンゴス/松平千秋訳)岩波文庫 「つまりは接吻したり抱きあったり、着物を脱いで一緒にねる以外には、恋にきく薬はないということだ」。フィレーター...