「塔上の奇術師」(江戸川乱歩)
昇格した小林少年、変貌した二十面相 「塔上の奇術師」(江戸川乱歩)ポプラ社 「塔上の奇術師」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第21巻」)光文社文庫 さびしい町外れにある時計塔。その屋根の上にうごめいていたのはコウモリの格...
昇格した小林少年、変貌した二十面相 「塔上の奇術師」(江戸川乱歩)ポプラ社 「塔上の奇術師」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第21巻」)光文社文庫 さびしい町外れにある時計塔。その屋根の上にうごめいていたのはコウモリの格...
実社会と接続した「生きた行政」を伝える 「新版 行政ってなんだろう」(新藤宗幸)岩波ジュニア新書 私たちの生きる社会は、自分で自分の生活を支えることを基本にしているのですが、それだけでは、生活が成り立たないのも事実です。...
ファンタジーではなく、本作品の重心はリアリズム 「ドアのむこうの国へのパスポート」(ドラフト&クロムハウト/西村由美訳) 岩波書店 子どもたちの憧れの作家ラヴィニアの家には謎めいた「ドア」があった。その「ドア」は特別なパ...
当時最新の話題を超スピード「事件化」 「原子病患者」(高木彬光)(「死美人劇場」)角川文庫(「横溝正史が選ぶ日本の名探偵 戦後ミステリー篇」)河出文庫 昭和29年、ビキニ水爆実験ののち、にわかに増えた「原子病恐怖症...
深沢の見た庶民の「すさまじさ」 「おくま嘘歌」(深沢七郎)(「庶民列伝」)中公文庫(「百年文庫092 泪」)ポプラ社 おくまは今年63で、数えどしなら64だが、「いくつになりやすか?」と聞かれると、「そろそろ、70に届き...
ラングストン少年が「図書館」で見つけたもの 「希望の図書館」(リサ・クライン・ランサム/松浦直美訳) ポプラ社 一九四六年のアメリカ。故郷アラバマでは、「黒人は図書館に入れない」といわれていた。しかしラングストンは、シカ...
「変化を受け入れる」にせよ「変化を拒む」にせよ 「強いられた変身」(眉村卓)角川文庫 「長い夢」クラの任務は、「三名一組の宇宙飛行士の乗務体制を人間二名+ロボット一台へと変更する案件」に反対する飛行士たちの心理調査だった...
読み手に託された「解答」 「かもめのジョナサン 完成版」(R.バック/五木寛之訳)新潮文庫 ジョナサンはふたたび群れを離れた。そしてただ一羽、はるかな遠い沖合で、飢えながらもしあわせな気持で、練習を再開した。彼は三百メー...
「物体」へと変貌していく「人間」 「少女架刑」(吉村昭)(「少女架刑」)中公文庫(「百年文庫095 架」)ポプラ社 メスは、まず私の頬に食い込んだ。メスは、四角く動いて小さなタイルの石のように皮膚を切りとり、その一つ一つ...
キーワードは「正統派」「典型性「端正な」 「窓のふくろう」(コール夫妻/井上勇訳)(「世界推理短編傑作集3」) 創元推理文庫 ウィルスンとプレンタガストは散歩の途中、「ひとごろしだあ」と叫ぶ人物に出くわす。屋敷の中に踏み...