「天才はつくられる」(眉村卓)
「超能力大戦」に陥らない本作品の魅力 「天才はつくられる」(眉村卓)(「天才はつくられる」)角川文庫 図書室の新刊本の中に紛れ込んでいた「学習教程」。それは超能力習得のための教科書であり、それを読んだ史郎は超能力に目覚め...
「超能力大戦」に陥らない本作品の魅力 「天才はつくられる」(眉村卓)(「天才はつくられる」)角川文庫 図書室の新刊本の中に紛れ込んでいた「学習教程」。それは超能力習得のための教科書であり、それを読んだ史郎は超能力に目覚め...
妻の出産に慌てふためく「近代人としての」夫 「出産」(二葉亭四迷)(「平凡 他六篇」)岩波文庫(「百年文庫073 子」)ポプラ社 一大事!家内が産の気が附いたようだという。予て期していた事で、今更驚くべき筋ではないが、矢...
葉山嘉樹が作中で「戦っていたもの」の正体 「子を護る」(葉山嘉樹)(「葉山嘉樹短篇小説選集」)郷土出版社(「百年文庫073 子」)ポプラ社 農村は健康の適地であるかと云えば、そうであるかもしれないが、現に私の背中で四つの...
罠に落ちる「瀬川目線」がサスペンス 「密告者」(高木彬光)角川文庫 瀬川が再就職した先の経営者から打ち明けられた仕事は、七洋化学への産業スパイだった。その会社の重役は、瀬川のかつての友人であり、その妻はかつての恋人だった...
「私」はなぜ死ななければならなかったのか? 「一少女の告白」(プルースト/窪田般彌訳)(「楽しみと日々」)福武文庫 私がお話しするのはこれが最後というわけではありません。前にも申し上げましたが、惜しいところで死にそこねた...
「弟」は「私」にとってどのような存在であるか 「連笑」(色川武大)(「百」)新潮文庫(「百年文庫092 泪」)ポプラ社 弟は六歳下で、その頃まだ小学校にあがるかあがらないかだった。けれども、私の行くところなら、どこへでも...
歴史改変、そして反転する「入れ子構造」 「名残の雪」(眉村卓)(「思いあがりの夏」)角川文庫 雑誌社の守衛・伊藤が、暴漢に撃たれて亡くなる。親しかった社員の「ぼく」は彼の家を訪問するが、そこで彼の妻から遺品の原稿を手渡さ...
どこかユーモラスで滑稽な「怪奇幻想小説」 「コーヒー沸かし」(ゴーチェ/田辺貞之助訳)(「死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇」) 岩波文庫 時計が十一時を打った。最後の振動がいつまでもひびいていた。そして、それがまったく消え...
「ふしぎ」は言葉にできない自分の内面 「夕暮れのマグノリア」(安東みきえ) 講談社 …耳に届いたんだ。あたしたちも、そんなふうにしてきっとだれかに守られている。信じてはもらえないのかもしれない。見えないってことはいないっ...
21世紀における「ノストラダムスの大予言」の楽しみ方 「ノストラダムス大予言の秘密」(高木彬光)角川文庫 一九九九年七月、全人類は滅亡する!まったくすごい断定だが、こういうキャッチ・フレイズで売り出した「ノストラダムスの...