「NHKスペシャル 恐竜超世界」

恐竜の世界はやっぱり面白い!

「NHKスペシャル 恐竜超世界」

恐竜の世界はやっぱり面白い!
前回取り上げた
「リアルサイズ古生物図鑑中生代編」
読み終えた後(7月1日)、
TVでNHKを見たら
恐竜特集的なものを放送していました。
調べてみるとNHKスペシャルで
恐竜ものが放送されるとのこと。
録画予約し、しっかりBlu-rayに
収録することができました。

第1集「見えてきた!ホントの恐竜」
7月7日放送、
第2集「史上最強!海のモンスター」
7月14日放送でした。
どちらも見応え十分。
さすがNHKです。

第1集の見どころは
何といっても「羽毛恐竜」でしょう。
最新の研究で、恐竜には羽毛を
まとったものが存在していたことが
わかっているのです。
番組ではその証拠の発見から
丁寧に取り上げ、
それによって何が変わったかを
詳細に提示しています。

羽毛をまとうことは
体温維持が可能になったことを
意味しています。
それによって運動能力の向上、
抱卵・子育て術の獲得、
そして寒さへの対応と
それによる極地方への進出等々、
羽毛の獲得により、
恐竜像は劇的に変化したことが
よくわかります。
また、現代の鳥類に見られるように、
羽毛は様々に彩られていたことも、
映像はしっかりと再現しています。

第2集の主役は海の恐竜たちです。
これも最新研究で、
恐竜とは異なる「巨大竜」が
存在していたことが
明らかになったのです。
陸上で恐竜との生存競争に敗れた
トカゲの仲間が海中に活路を見いだし、
独自の進化を遂げたのです。
そしてその成功の鍵は
「胎盤の獲得」だったというのです。
つまり卵から生まれる「卵生」を越え、
幼体を産む「胎生」に
進化していたというのですから
驚きです。
私たち哺乳類よりも先に
「胎生」を獲得していたとは!

「卵生」に比べて「胎生」は、
母体が長期間胎児を抱え込む
リスクはあるものの、
少ない個体を確実に育てられる点で
「卵生」よりも優れているのです
(卵は数多く産む必要があり、
それによって母体の体力は
著しく消耗される。
多くの卵を産む生物が産卵後に
命を落とすケースは数多く見られる)。

かつて恐竜とは
茶褐色の飾り気のない体表で、
大地をゆっくりと歩き回り、
寒さに弱く、地球の寒冷化によって
絶滅したイメージが定着しています。
そうしたこれまでの恐竜観を
一変させる内容です。
ぜひ中学生高校生に見てほしい
放送コンテンツです。
再放送を見逃すな!

※当サイトは本来本の紹介に
 特化してあるのですが、
 この番組だけは
 取り上げてしまいました。
 DVDで近々発売になるようです。

※どこかの政党の過激な主張が
 話題を集めていますが、
 私はこうした良質の番組が
 提供されているNHKが大好きです。
 民放はあまりにも
 くだらない番組だらけだと
 感じています。
 公共の電波を使って
 何を放送すべきか、
 考えるいい機会かも知れません。

(2019.9.10)

Dariusz SankowskiによるPixabayからの画像

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