「エーミールと探偵たち」(ケストナー)
大人の私たちも、同じ目線で味わうべき 「エーミールと探偵たち」(ケストナー/池田香代子訳) 岩波少年文庫 どろぼうは乱暴にドアをあけると、表にとびだした。通りに出てみると、どろぼうはすでに、すくなくとも二十人の男の子たち...
大人の私たちも、同じ目線で味わうべき 「エーミールと探偵たち」(ケストナー/池田香代子訳) 岩波少年文庫 どろぼうは乱暴にドアをあけると、表にとびだした。通りに出てみると、どろぼうはすでに、すくなくとも二十人の男の子たち...
子どもにとっては優しすぎ、大人にとっては難しすぎる 「長くつ下のピッピ」(リンドグレーン/尾崎義訳) 講談社文庫 長い細い足には、長くつ下をはいていましたが、片方が茶色で、片方は黒でした。それに、じぶんの足の倍くらいもあ...
示される女性のキャリア形成モデル 「まず歩きだそう」(米沢富美子) 岩波ジュニア新書 理系研究者に占める女性の割合を考えると、わが国はOECD参加国の中で最低である。改善するには現役の女性研究者を増やさなければならない。...
交錯する三つの世界、二人の人間、一つの想い 「あの夏を泳ぐ 天国の本屋」(松久淳+田中渉)新潮文庫 ライバルでありながら、ともに水泳をやめた麻子と朝子。見知らぬアロハの老人に導かれ、「天国の本屋」で働くことになった麻子。...
込められた意味を読み取る作業はきわめて「読書的」 「ルックバック」(藤本タツキ)集英社 漫画に自信を持っていた藤野は、不登校の京本の画力の高さに驚愕する。ひたすら漫画を描き続ける藤野だったが、やがて描くことを諦めてしまう...
…と書いておいて何なのですが…、 「新聞の読み方」(岸本重陳) 岩波ジュニア新書 なぜ新聞を読むべきなのか。新聞はおもしろい。そしてテレビのニュースだけでは、あなたの必要は満たせない。新聞を広げれば、そして新聞をよく読め...
私たちの心をも明るく照らしはじめる 「とわの庭」(小川糸)新潮文庫 裸足のまま勝手口の前に立つ。チェーンを外し、ゆっくりとドアノブを左に回して扉を開ける。大丈夫。きっとこれからも、大丈夫だ。わたしはゴミの要塞をかき分けな...
幸せな家庭の、幸せな「ぼく」の姿を 「キャベツ」(石井睦美)講談社文庫 すべての始まりはキャベツだ。そんなふうに言い出すと、このフレーズはなんかこう深遠な哲学的命題のように聞こえる。でもそうじゃないんだ。それは正真正銘の...
自らの心の中に「言葉の森を育てる」 「プチ革命 言葉の森を育てよう」(ドリアン助川)岩波ジュニア新書 どんな時代がこようと、どんな環境にあろうと、あなたの心に自由な飛翔があるなら、そしてそれを信じられるなら、フロンティア...
脳を知ることは、自分自身を知ること 「脳のはたらきがわかる本」(小長谷正明)岩波ジュニア新書 脳や神経って何をしているのでしょうか?かんたんにいってしまえば、からだの中にはりめぐらされているコンピュータ・ネットワークです...