「長くつ下のピッピ」(リンドグレーン)
子どもにとっては優しすぎ、大人にとっては難しすぎる 「長くつ下のピッピ」(リンドグレーン/尾崎義訳) 講談社文庫 長い細い足には、長くつ下をはいていましたが、片方が茶色で、片方は黒でした。それに、じぶんの足の倍くらいもあ...
子どもにとっては優しすぎ、大人にとっては難しすぎる 「長くつ下のピッピ」(リンドグレーン/尾崎義訳) 講談社文庫 長い細い足には、長くつ下をはいていましたが、片方が茶色で、片方は黒でした。それに、じぶんの足の倍くらいもあ...
時間は彼らに何をさせようというのだろう 「戦国自衛隊」(半村良)角川文庫 伊庭の一団は黒田秀春の軍勢を一蹴する。昭和からタイムスリップした重火器の前では、戦国の小軍勢などものの数ではなかった。伊庭は自分たちが時間の流れに...
「らしさ」に直面する、入れ替わった二人 「おれがあいつであいつがおれで」 (山中恒)角川文庫 さえない男の子・斉藤一夫のクラスに 斉藤一美という女の子が 転校してきた。 一夫と一美は 同じ幼稚園に通っていた仲だった。 ...
学園統治の恐怖が、現実社会の暗示のように思える 「ねらわれた学園」(眉村卓)角川文庫 ある日、 おとなしかったはずの少女が 突然、 生徒会の会長選挙に立候補し、 鮮やかに当選してしまった。 だが会長になった少女は、 生徒...
異端を徹底的に排除しようとする社会 「七瀬ふたたび」(筒井康隆)新潮文庫 超能力者・七瀬は、 その能力の露見をおそれ、 人を避けるようにして生きていた。 旅に出た列車の中で、彼女は 自分と同じ能力を持つ子ども・ノリオ、 ...
SFといえば少年。それが「少女」!。 「時をかける少女」(筒井康隆)角川文庫 放課後の理科室。 ただよう甘い香り。 この香りを私は知っている ―そう感じたとき、和子は 不意に意識を失い 床に倒れてしまった。 そして 目を...