「日本文学100年の名作第7巻 公然の秘密」
自分が知っている昭和の姿がそこかしこに現れている 「日本文学100年の名作第7巻 公然の秘密」新潮文庫 「鮒」(向田邦子)勝手口に置かれていたバケツには、一匹の鮒が入っていた。体長15センチほどのそれには、確かに見...
自分が知っている昭和の姿がそこかしこに現れている 「日本文学100年の名作第7巻 公然の秘密」新潮文庫 「鮒」(向田邦子)勝手口に置かれていたバケツには、一匹の鮒が入っていた。体長15センチほどのそれには、確かに見...
「時をかける少女」と同様、女の子が主人公 「悪夢の真相」「果てしなき多元宇宙」(筒井康隆)(「時をかける少女」) 角川文庫 昌子は般若の面と高いところに対して異常な恐怖心を持っていた。その原因はどうやら忘れ去った過去にあ...
半世紀前に予言された世界に一歩ずつ近づいている 「下の世界」(筒井康隆) (「たそがれゆく未来」)ちくま文庫 トオルは今日も 体を鍛えることに余念がない。 トオルの周囲はすべて敵だった。 なぜならトオルが 最も強い肉体を...
異端を徹底的に排除しようとする社会 「七瀬ふたたび」(筒井康隆)新潮文庫 超能力者・七瀬は、 その能力の露見をおそれ、 人を避けるようにして生きていた。 旅に出た列車の中で、彼女は 自分と同じ能力を持つ子ども・ノリオ、 ...
超能力を持ってもただの人間には変わりない 「家族八景」(筒井康隆)新潮文庫 高校を出ですぐに家政婦となった 火田七瀬は人の心を読めるテレパス。 能力を人に知られることを怖れ、 彼女は一つ所に留まらない この職業を選んだの...
ああ、そういえば大手芸能プロダクションで… 「公共伏魔殿」(筒井康隆) (「暴走する正義」)ちくま文庫 公共放送センターの集金人に対して 受信料の支払を拒否した「おれ」。 勤務先を口にして 立ち去った集金人に対して、 ...
SFといえば少年。それが「少女」!。 「時をかける少女」(筒井康隆)角川文庫 放課後の理科室。 ただよう甘い香り。 この香りを私は知っている ―そう感じたとき、和子は 不意に意識を失い 床に倒れてしまった。 そして 目を...
コミカルなまま終わるはずがありません 「東海道戦争」(筒井康隆) (「あしたは戦争」)ちくま文庫 SF作家の「おれ」は、 家を出てはじめて街の様子が おかしいことに気がついた。 自衛隊のヘリコプターや 戦闘機が上空を飛...
繰り出されるブラックユーモア 「五郎八航空」(筒井康隆) (「日本文学100年の名作第7巻」) 新潮文庫 「五郎八航空」(筒井康隆)(「傾いた世界」)新潮文庫 取材のために記者とカメラマンが無人島を訪れる。船で来たのだが...