「明暗」(夏目漱石)①
一癖も二癖もある人物が作品中に蠢いている 「明暗」(夏目漱石)新潮文庫 周囲に円満な関係を 示そうとする津田と、 夫から愛されようと願うお延との 夫婦関係はしっくりいっていない。 二人は津田の妹・秀子や 津田の上司・吉川...
一癖も二癖もある人物が作品中に蠢いている 「明暗」(夏目漱石)新潮文庫 周囲に円満な関係を 示そうとする津田と、 夫から愛されようと願うお延との 夫婦関係はしっくりいっていない。 二人は津田の妹・秀子や 津田の上司・吉川...
全てのことが「上」「下」で対比される構造 「変な音」(夏目漱石) (「文鳥・夢十夜」)新潮文庫 入院中の「自分」は 隣室から聞こえる 大根をするような「変な音」が 気になって仕方がない。 三ヶ月後に再入院した「自分」は、...
動けない二人、「私」と「K」 「こころ」(夏目漱石)新潮文庫 両親を亡くした「私」には財産が残されていたため、学生生活に不自由はなかった。しかし「私」は、その財産を、信頼していた叔父に奪われていたことを知り、深く傷つく。...
大人にならないと理解できない「両親の言葉」 「こころ」(夏目漱石)新潮文庫 父親の病状が悪化したため、「私」は東京へ戻るのを延期する。実家に親類が集まり、容態がいよいよ危なくなったとき、「先生」からの分厚い手紙が届く。そ...
読み手の心に鋭く突き刺さる「先生」の言葉 「こころ」(夏目漱石)新潮文庫 夏休みに由比ヶ浜へ海水浴に来ていた「私」は、不思議な雰囲気を纏った「先生」と出会う。奥様と二人で静かに暮らす「先生」は、毎月、雑司ヶ谷にある友達の...