「海うそ」(梨木香歩)②
老いとは自分の中に時間が降り積もること 「海うそ」(梨木香歩)岩波現代文庫 前回取り上げた本作品、 「破壊による喪失」が テーマであると述べました。 作者・梨木は、しかし、 失われていくことを 嘆き悲しんでばかりいるので...
老いとは自分の中に時間が降り積もること 「海うそ」(梨木香歩)岩波現代文庫 前回取り上げた本作品、 「破壊による喪失」が テーマであると述べました。 作者・梨木は、しかし、 失われていくことを 嘆き悲しんでばかりいるので...
描かれているのは、二つの「破壊による喪失」 「海うそ」(梨木香歩)岩波現代文庫 昭和の初め、 人文地理学の研究者・秋野は、 かつて修験道の霊山があった 南九州の遅島へ赴く。 その島の豊かな自然、 歴史の闇にかき消された ...
文明論もしくは哲学書といってもいいくらい 「村田エフェンディ滞土録」(梨木香歩)角川文庫 入国途上で匪賊に襲われ、 体調を崩している木下。 同胞を心配する村田に、 同居人のディミィトリスは 苦労して「醤油」を見つけてくる...
「時代」「世界」「人物」それぞれの「混じり合い」 「村田エフェンディ滞土録」(梨木香歩)角川文庫 時は1899年。 研究員・村田は トルコ政府の招聘により、 首都スタンブールで 考古学調査に携わる。 下宿の若者たちとの交...
自分を大切にする、群れない二人 「渡りの一日」(梨木香歩)(「西の魔女が死んだ」)新潮文庫 渡り鳥を見にいく約束を、親友ショウコにすっぽかされたまい。二人はショウコの母親の提案で美術館へ向かうが、途中で出会った友人を助け...
人間がよりよく生きるための処方箋 「西の魔女が死んだ」(梨木香歩)(「西の魔女が死んだ」)新潮文庫 中学進学後、学校に行くことができなくなった少女まいは、片田舎に一人で住む祖母の家で過ごすことになる。祖母は魔女の家系に生...