「夜行観覧車」(湊かなえ)
基本的にはミステリではなく、家族再生の物語 「夜行観覧車」(湊かなえ)双葉文庫 あのとき、ドアフォンが鳴らなければ、彩花に何かしていたかもしれない。たった一人の大切な娘のはずなのに、あの瞬間、まったく知らない他人、いや、...
基本的にはミステリではなく、家族再生の物語 「夜行観覧車」(湊かなえ)双葉文庫 あのとき、ドアフォンが鳴らなければ、彩花に何かしていたかもしれない。たった一人の大切な娘のはずなのに、あの瞬間、まったく知らない他人、いや、...
島は、過疎化が進行している日本の故郷そのもの 「望郷」(湊かなえ)文春文庫 閉幕式でスピーチしている姉の姿を見ながら、「わたし」は複雑な心境に駆られる。姉は二十年前に島を捨てて以来、音信不通だったからだ。姉は式典後、同級...
それにしてもこの筋書きの構成力の高さ 「贖罪」(湊かなえ)双葉文庫 わたしはあんたたちを絶対に許さない。時効までに犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できるような償いをしなさい。そのどちらもできなかった...
因果が、やはり廻ってくるとすれば、いったい… 「少女」(湊かなえ)双葉文庫 人の死の瞬間を見たい。転入生・紫織の告白を聞き、そう願った二人は、それぞれの方法で、目的を達成しようと試みる。敦子は老人ホームで入居者の死を確か...
五人の告白者からなる、六篇の連作短編集 「告白」(湊かなえ)双葉文庫 …わたしが辞職を決意したのは真奈美の死が原因です。しかし、もしも愛美の死が本当に事故であれば、悲しみを紛らわすためにも、教員を続けていたと思います。愛...