「ビブリア古書堂の事件手帖6」(三上延)

古書によってつながる人々

「ビブリア古書堂の事件手帖6」
(三上延)メディアワークス文庫

「ビブリア古書堂の事件手帖6」

太宰治の「晩年」の稀覯本、
それも署名ではないのに
本人自筆とわかる
珍しい書き込みのある珍本を
探して欲しい。
依頼をビブリア古書堂に
持ち込んだのは、
かつてその「晩年」の
稀覯本のために、
栞子に怪我を負わせた男・
田中だった…。

いよいよ筋書きも佳境に入ってきた
第6巻を、ようやく読みました。
本巻はまるまる太宰治です。
これまで同様、栞子と大輔が
不思議な依頼を解決します。

【主要登場人物】
篠川栞子
…ビブリア古書堂店主。
 足がやや不自由。
五浦大輔
…本編語り手。ビブリア古書堂店員。
 栞子に想いを寄せる。
篠川文香
…栞子の妹。
篠川智恵子
…栞子の母。10年間失踪中。
篠川聖司
…ビブリア古書堂創業者。
 栞子の祖父。故人。
久我山尚大
…脅迫まがいの取引も厭わない危険な
 古書店主。聖司の師匠。故人。
久我山真里
…尚大の妻。ビブリア古書堂の近くに
 住んでいる。現在は病床にある。
久我山鶴代…尚大の娘。
久我山寛子…鶴代の娘。
田中敏雄
…太宰の「晩年」書版本をめぐり栞子に
 怪我を負わす(第1巻において)。
田中嘉雄
…敏雄の祖父。
 ロマネスクの会の一員。
小谷次郎
…元大船撮影所スタッフ。
 ロマネスクの会の一員。
杉尾
…古書店「虚貝堂」店主。
 先代はロマネスクの会の一員。
五浦絹子
…大輔の祖母。田中嘉雄と知り合う。
富沢博…太宰治研究者・古書蒐集家。
 47年前、稀覯本が盗難に遭うが、
 篠川聖司に取り戻してもらう。
富沢紀子…博の娘。

本作品の味わいどころ①
古書によってつながる人々

主要登場人物としてこれまで以上に
多くの人名を挙げてしまいました。
それは47年前に起きた
稀覯本盗難事件に絡んだ人物たちが
加わっているからです。
その47年前の事件が解明されたとき、
あたらな謎が
現在の関係者たちを襲います。

そしてシリーズの起点である
太宰治の「晩年」稀覯本。本巻は
もう一つの「晩年」稀覯本を巡って、
登場人物たちが過去と現在を交えて
複雑につながっていきます。

本作品の味わいどころ②
稀覯本に取り憑かれた人々

筋書きを面白くしているのは、
稀覯本に取り憑かれた人たちです。
それは市販本・贈答用・自家用による
表紙の色の異なる異版、
カット済みとアンカット、
作者による自署等に
古書としての価値を見出し、
それらに取り憑かれた人々なのです。
愚かというなかれ。
蒐集家というのは対象が何であれ、
そのようなものなのです。
だからそこにドラマが生まれるのです。

本作品の味わいどころ③
恋愛の進む間もない二人

極めてスローテンポな恋。
栞子と大輔の二人の仲です。
交際開始にいたるも
デートはお預けで謎解明の捜査です。
第一シリーズは次の第7巻で完結。
果たして二人は結婚というゴールまで
どうたどり着くのか!?

ゆっくり味わいながら
読み進めてきたのですが、
まもなく最新刊である
第二シリーズ第3巻が発売となります。
なかなか追いつかないのですが、
楽しみが尽きないのはいいことです。

(2022.2.28)

congerdesignによるPixabayからの画像

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【今日のお知らせ2022.2.28】
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