「ピアニッシシモ」(梨屋アリエ)
複雑系主人公をそのまま受け止める 「ピアニッシシモ」(梨屋アリエ) 講談社文庫 隣家から運び出されたピアノが縁となり、松葉は同じ歳の紗英と出会う。彼女は高慢で自信家であり、松葉とは正反対の性格だった。しかし松葉は紗英の弾...
複雑系主人公をそのまま受け止める 「ピアニッシシモ」(梨屋アリエ) 講談社文庫 隣家から運び出されたピアノが縁となり、松葉は同じ歳の紗英と出会う。彼女は高慢で自信家であり、松葉とは正反対の性格だった。しかし松葉は紗英の弾...
一言でいえば、「狂気」の時代です。 「子どもたちの太平洋戦争」(山中恒) 岩波新書 私が生まれたのが一九三一年であり、この年、日本は満州事変と称する戦争を始めていた。それから足かけ一五年、日本は戦争をし続けた。いわゆる一...
夫が殺人の容疑者!語り手「私」が味わう恐怖 「山荘の殺人事件」(甲賀三郎)(「盲目の目撃者」)春陽文庫 夫とともに「私」が出かけた、信州諏訪町にある友人・香山の別荘は、来客で賑わっていた。香山と「私」の夫は地下室での射撃...
狙われる美女、迫る妖怪軍団 「髑髏検校」(横溝正史)(「髑髏検校」)角川文庫(「髑髏検校」)講談社大衆文学館文庫 夢遊病の発作を起こして屋敷の外へ出た陽炎姫に、腰元・琴絵はようやく追いつく。しかしその傍らには、恐ろしい妖...
日本の再生に向けて示された基本理念 「大和古寺風物誌」(亀井勝一郎) 新潮文庫 推古天皇の御代、上宮太子が摂政として世を治めておられた飛鳥の頃は、私にとって最も懐しい歴史の思い出である。私ははじめ史書によってこの時代を学...
「七月」「八月」、合わせ鏡のように一対となった恐怖 「七月に流れる花/八月は冷たい城」(恩田陸)講談社文庫 「みどりおとこ」から渡された夏流城での林間学校への招待状。ミチルは訳もわからないまま五人の少女たちとともに閉鎖さ...