「探偵小説の鬼 横溝正史」
圧倒的なビジュアルの力で迫り来る横溝正史像 「探偵小説の鬼 横溝正史」平凡社 圧倒的な筆力で都会風コント、耽美趣味の物語、冒険活劇、捕物帳、伝奇ロマン、本格探偵小説など、時代が求める創作を発表し続けた作家・横溝正史。日本...
圧倒的なビジュアルの力で迫り来る横溝正史像 「探偵小説の鬼 横溝正史」平凡社 圧倒的な筆力で都会風コント、耽美趣味の物語、冒険活劇、捕物帳、伝奇ロマン、本格探偵小説など、時代が求める創作を発表し続けた作家・横溝正史。日本...
ヤング神津恭介の解き明かす人間消失 「わが一高時代の犯罪」(高木彬光)(「わが一高時代の犯罪」)角川文庫 一高本館時計台を舞台にして行われた寮生による肝試し。二番目に登った妻木は忽然と姿を消す。残されていたのは本人の砂時...
あまり味わいたくはない種類のものですが。 「蟲」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第5巻」)光文社文庫 厭人病者の柾木は、友人・池内に人気女優・木下芙蓉を紹介されるが、彼女は初恋相手・文子だった。自らの想いを伝えようとする...
金田一耕助の事件簿072 ようやく始まり唐突に終わる殺人事件 「日時計の中の女」(横溝正史)(「七つの仮面」)角川文庫 あの日時計殺人事件の犯人はほかにある。庭の日時計から遺体が発見された家屋の持ち主の妻は、過去の事件の...
人形佐七捕物帳017 四つの証拠が四人の別の人物を指し示す 「名月一夜狂言」(横溝正史)(「名月一夜狂言」)創元推理文庫 「名月一夜狂言」(横溝正史)(「完本 人形佐七捕物帳一」) 春陽堂書店 「名月一夜狂言」(横溝正史...
金田一耕助の事件簿031b 「改稿途中作品」、よりおどろおどろしく 「首・改訂増補版」(横溝正史)(「消すな蠟燭」)出版芸術社 髪の下からかっと見開いた眼が物凄い。口は半分ひらいていて、黒ずんだ舌がダラリとのぞいている。...
奇怪な構造物「バベルの塔」、そして仮想犯罪劇 「呪いの塔」(横溝正史)角川文庫 猟奇的作風の探偵作家・大江黒潮のもとに集まった七人の仲間による仮想犯罪劇。舞台は立体的迷路とも言うべき「バベルの塔」。誰もが訝しみながら行っ...
「分かりやすさ」と「分からなさ」が同居した 「変化する陳述」(石浜金作)(「新青年傑作選集1」)角川文庫 だってもうそのほかに手段がなかったのですもの……。それでわたしくはあの人をいっしょに……、…………、…………。……...
金田一耕助の事件簿070 横溝正史七十二歳にして完成させた一大傑作 「仮面舞踏会」(横溝正史)角川文庫 避暑地・軽井沢で起きた殺人事件。被害者は有名な映画女優・鳳千代子の三番目の夫だった。しかし千代子の前夫であった男二人...
湖面に浮かび上がった気嵐のような美しさ 「百年文庫029 湖」ポプラ社 「冬の夢 フィツジェラルド」奔放な性格のジューディに振り回され続けたデクスターは、その熱が冷めた頃、貞淑な娘・アイリーンとの婚約に踏み切る。しかしあ...