「裏庭」(梨木香歩)②
「裏庭」は何を表しているのか? 「裏庭」(梨木香歩)新潮文庫 照美が入り込んだ「裏庭」の世界は、崩壊が始まっていた。それを食い止めるためには、バラバラにされた龍の骨を一つにまとめなくてはならないのだという。照美はその世界...
「裏庭」は何を表しているのか? 「裏庭」(梨木香歩)新潮文庫 照美が入り込んだ「裏庭」の世界は、崩壊が始まっていた。それを食い止めるためには、バラバラにされた龍の骨を一つにまとめなくてはならないのだという。照美はその世界...
深い主題をいくつも内包している文学作品 「裏庭」(梨木香歩)新潮文庫 人の住まなくなった古い洋館の中で、照美はおじいちゃんから聞いた、「裏庭」への入り口となっている大鏡を見つける。「アイル・テル・ユウ」という声とともに鏡...
共に生きるということ 「ある小さなスズメの記録」 (キップス/梨木香歩訳)文春文庫 第二次大戦中のロンドン郊外で、 脚と翼に障碍を持つ スズメの雛が拾われた。 深い愛情に包まれて 育ったスズメは、 俳優のように舞台で演技...
本を読むことは、メアリの「秘密の庭造り」に通じる 「秘密の花園ノート」(梨木香歩) 岩波ブックレット 作品を読み込むとは こういうことなのか。 本書を読む度に思い知らされます。 先日、バーネットの「秘密の花園」を 再読...
本の海へ出かけよう~現代作家の描く友達たち 大きな希望と少しの不安を抱えながら 春に入学するピカピカの中学校1年生。 冒険のはじまりに 仲間との出会いが必要であるように、 読書も友達を見つけることが 第一歩となります。 ...
生まれたばかりの魂、人間本来の魂 「ミケルの庭」(梨木香歩) (「りかさん」)新潮文庫 中国へ短期留学へ出かけた マーガレットに代わって、 同居している 蓉子・与希子・紀久の3人が、 彼女の子・ミケルを育てている。 イン...
連綿と続く一枚の布、一つの世界 「からくりからくさ」(梨木香歩) 新潮文庫 貸し屋となった亡き祖母の家に住むことを決めた蓉子。同居人は与希子、紀久、マーガレット、そして市松人形の「りかさん」。糸を染め、機を織り、若い女...
登場する人形を調べてみました。 「りかさん」(梨木香歩)新潮文庫 前回紹介した「りかさん」。 今回再読(これで4度目)するにあたり、 登場する人形をある程度 調べてみました。 男にとって人形など苦手分野。 人形の種類をい...
人形の宿しているものは 「りかさん」(梨木香歩)新潮文庫 リカちゃん人形が欲しかった ようこのもとに届けられたのは、 黒髪の市松人形「りかさん」。 しかし、「りかさん」を 部屋に飾って目覚めた朝、 ようこの悲しい気持ちは...
考え続けなければならないのです その2 「僕は、そして僕たちはどう生きるか」 (梨木香歩)岩波現代文庫 前回、本書について、 「考えなければならない問題点を 数多く含んだ作品」と紹介しました。 もう少し考えてみたいと思い...