「ムーミン谷の彗星」(ヤンソン)
大きな違和感、でもこれが本当の「ムーミン」 「ムーミン谷の彗星」(ヤンソン/下村隆一訳)講談社文庫 「この雨はふつうのものじゃないな」ムーミンの家を訪れたじゃこうねこは不吉な一言を発する。どうやら宇宙から何かがやってくる...
大きな違和感、でもこれが本当の「ムーミン」 「ムーミン谷の彗星」(ヤンソン/下村隆一訳)講談社文庫 「この雨はふつうのものじゃないな」ムーミンの家を訪れたじゃこうねこは不吉な一言を発する。どうやら宇宙から何かがやってくる...
江國香織訳、受ける印象がまったく異なります。 「青い鳥」(メーテルリンク/江國香織訳) 講談社文庫 クリスマスイヴ、貧しい木こりの子・ティルティルとミティルの部屋に現れた妖精は、二人に告げる。「お前たちにちゃんとした青い...
三部作完結編、子ども時代の終わりを予感させる終末 「ピッピ 南の島へ」(リンドグレーン/大塚勇三訳) 岩波少年文庫 こうして、春早々の、ある寒い夕方、トミーとアンニカは、生まれてはじめて、小さい小さい町をはなれ、ピッピと...
1800年の時を超えた「恋愛」「平和」「神々」の物語 「ダフニスとクロエー」(ロンゴス/松平千秋訳)岩波文庫 「つまりは接吻したり抱きあったり、着物を脱いで一緒にねる以外には、恋にきく薬はないということだ」。フィレーター...
自由奔放に振る舞うピッピの行動原理を味わう 「ピッピ 船にのる」(リンドグレーン/大塚勇三訳) 岩波少年文庫 「ピッピ、ナガクツシタ、ばんざい!」波止場にいる人たちがさけびました。「渡り板をひきあげろ」と、ナガクツシタ船...
自らの運命を切り拓いている主人公たち 「百年文庫093 転」ポプラ社 百年文庫第93巻、テーマは「転」。人生の「転」機を迎えた人間の姿が描かれた三編が集められています。しかしそれは運命に翻弄されているわけではなく、自らの...
ブスカベアタ爺さんの警察顔負けの捜査 「割符帳」(アラルコン/会田由訳)(「三角帽子 他二篇」)岩波文庫(「百年文庫093 転」)ポプラ社 ブスカベアタ爺さんが丹念に育てた南瓜は、収穫を迎えた朝、何者かに盗まれ、畑から消...
子どもにとっては優しすぎ、大人にとっては難しすぎる 「長くつ下のピッピ」(リンドグレーン/大塚勇三訳) 岩波少年文庫(リンドグレーン/尾崎義訳) 講談社文庫 長い細い足には、長くつ下をはいていましたが、片方が茶色で、片方...
何を「巡」るのか?日常とは異なる、幻想的な世界 「百年文庫054 巡」ポプラ社 「アトランティス物語 ノヴァーリス」年老いた国王によって大切に育てられた美しい姫は、そのあまりの高貴さゆえ、婿になるべき王子が...
詩人ベッケルの、詩のような「ものがたり」 「枯葉」(ベッケル/高橋正武訳)(「碧の瞳・月影 他十二篇」)岩波文庫(「百年文庫054 巡」)ポプラ社 「あの女のひとも、人の世から離れていったのね。あの新しいお墓のなかで眠っ...