「破戒」(島崎藤村)②
二律背反の中で生きざるを得ない丑松の苦悩 「破戒」(島崎藤村)新潮文庫 前回の文末で、 主人公・丑松の「悟り」は 完全なものではないことに触れました。 なぜ「完全」ではないのか? 丑松の告白が 極めて卑屈になっているから...
二律背反の中で生きざるを得ない丑松の苦悩 「破戒」(島崎藤村)新潮文庫 前回の文末で、 主人公・丑松の「悟り」は 完全なものではないことに触れました。 なぜ「完全」ではないのか? 丑松の告白が 極めて卑屈になっているから...
「無知→理解→混迷→悟り」の、若い魂の変遷 「破戒」(島崎藤村)新潮文庫 部落出身の丑松は、 父親から身分を隠せと 堅く戒められていた。 しかし彼は同じ新平民である 猪子の思想に深く傾倒し、 身分を秘して職に就いているこ...