「リアルサイズ古生物図鑑 新生代編」(土屋健)

サイズの違いによって進化の道筋が見えてくる

「リアルサイズ古生物図鑑 新生代編」
(土屋健)技術評論社

「リアルサイズ古生物図鑑 新生代編」

「今日は暑いし、
水風呂でも入ろうかな」と思って
浴室の扉を開けると…、
そこには先客がいた。
クッチケトゥス・ミニムスが
浴槽で気持ちよさそうに
浸かっている。
クッチケトゥスは、
眼は鼻梁に寄り目となっており、
独特の面構えを…。

すでにこの世に存在しない生物たちの
「サイズ感」をリアルに体感できる
リアルサイズ図鑑第3弾「新生代編」。
ようやく入手することができました。
前回「中生代編」
主に恐竜の時代でしたが、
「新生代編」は
それらが絶滅した後の世界であり、
哺乳類が主役です。
「哺乳類ならそのサイズは
だいたいわかるよ」と思っていましたが、
なかなかどうして、
今回も新しく気付かされる点が
多々ありました。

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一つは、
登場する動物たちのサイズが、
現代の近縁種より
大きいものが多いということです。
例えば
ティタノボア・セレジョネンシスという
ヘビですが、全長は何と13m。
巨大爬虫類は
絶滅していたはずなのですが、
それでもまだこんなヘビが存在していて
哺乳類を脅かしていたとは!
また鳥類を見てみると
イカディプテス・サラシという
ペンギンの祖先ですが、体長150cm。
ほぼ人間並みです。
こうなると「かわいい」などとは
いっていられなくなります。

逆に、現在の近縁種より
小さいものも見られます。
フィオミア・セリデンスは
ゾウの祖先ですが、
現在のウマ程度の大きさです。
さらにその親戚である
モエリテリウム・リオンシは
現在のアフリカゾウの
膝下程度の高さしかありません。
どちらも「長鼻類」に属する
動物なのですが、
現在の「長鼻類」とは
サイズがまったく異なります。

そうしたサイズの違いによって、
進化の道筋が見えてきます。
前述のモエリテリウム・リオンシ、
フィオミア・セリデンスは、
新生代でも
古第三紀の生物で小型ですが、
第四紀のステゴドン・ツダンスキー、
ステゴドン・ミエンシスになると
十分巨大になり、鼻も長くなり、
牙も大きくなります。
そうした進化の道筋が
実感としてよく理解できるのです。

中生代が
2億5千万年前から6500万年前の
約2億年間であるのに対し、
恐竜絶滅以降の新生代は
その1/4の6500万年しか
経過していません。
その中でもこれだけ生物の形が
変化していることに驚きます。
生物の遺伝子は絶えず変異し続け、
より地球環境に適した「形」を模索し、
試行錯誤を重ねた結果、
現在にいたっているということが
よくわかります。

手元に一冊、いや
「古生代編」「中生代編」そして本書
「新生代編」の3冊を置いておくと、
いつも愉しいひとときが過ごせます。
中学生にぜひ薦めたいのですが、
3冊全部で1万円を超えてしまいます。
全国の中学校の図書館担当の先生、
3冊セットで図書室に入れてください。

〔中生代編・古生代編〕

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