「大暗室(少年探偵版)」(江戸川乱歩)
この「トンデモ設定」こそが味わいどころ 「大暗室(少年探偵版)」(江戸川乱歩) ポプラ社 「きみは生きていたのか…?」大曾根は驚いた表情でその男の顔を見た。それはボートの中で撃ち殺したはずの三国船員だった。三国は大曾根の...
この「トンデモ設定」こそが味わいどころ 「大暗室(少年探偵版)」(江戸川乱歩) ポプラ社 「きみは生きていたのか…?」大曾根は驚いた表情でその男の顔を見た。それはボートの中で撃ち殺したはずの三国船員だった。三国は大曾根の...
読み手を幻想世界へと強引に拉致監禁 「大暗室」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第10巻」)光文社文庫 有明男爵の遺児・有村清と、男爵を殺害した悪人大曾根五郎の息子・大野木隆一とは、異父兄弟であった。有村は正義の騎士として...
強盗は「何者」?探偵は「何者」?犯人は「何者」? 「何者」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第7巻」)光文社文庫(「横溝正史が選ぶ日本の名探偵 戦前ミステリー篇」)河出文庫 響き渡る拳銃の音。驚いて駆けつけた人々が見たも...
グロテスクかつ魅惑的、エロティックかつ幻想的 「江戸川乱歩全集第5巻 押絵と旅する男」(江戸川乱歩)光文社文庫 私は白絣の着物の男を知っていたのだ。その男は父の本棚の隅にある、一冊の本の中に棲んでいるはずだった。そこから...
乱歩のデビュー作の少年探偵版、しかも明智登場 「二銭銅貨(少年探偵版)」(江戸川乱歩)(「暗黒星」)ポプラ社 ある日、松村は、釣り銭の二銭銅貨が二つに割れ、中に暗号文が隠されていることを見つける。それを解読した彼は、泥棒...
「イヤミス」ブームを先駆けること九十年の「嫌な読後感」 「お勢登場」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第3巻」)光文社文庫 蓋が開かない!長持の掛金が落ち、錠前が下りた状態になったのだ。中に隠れていた格太郎は恐怖に怯える。...
つまり、乱歩らしからぬ作品なのです。 「木馬は廻る」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第3巻」)光文社文庫 ここはお国を何百里、離れて遠き満洲の…ガラガラ、ゴットン、ガラガラ、ゴットン、廻転木馬は廻るのだ。今年五十幾歳の格...
王道回帰へ、美術品を盗み出す二十面相 「夜光人間」(江戸川乱歩)ポプラ社 「夜光人間」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第21巻」)光文社文庫 全身が銀色に光り、燃えるような真っ赤な目と口を持つ怪人・夜光人間。東京に現れた...
表題だけで終わればいいのですが…。 「あしたは戦争 巨匠たちの想像力・戦時体制」 ちくま文庫 いつはじまっていつ終わるのかも、誰がはじめて誰が得するのかもわからない戦争。人々は先が見えない不安の中で右往左往するしかなく...
別物になりながらも魅力はパワーアップ 「江戸川乱歩全集第11巻 緑衣の鬼」(江戸川乱歩)光文社文庫 前夜、怪しい「影」に襲われた笹本夫妻を見舞いに来た折口は、夫・静雄の遺体を発見する。扉を破って書斎へ入った折口だったが、...