「大暗室」(江戸川乱歩)
読み手を幻想世界へと強引に拉致監禁 「大暗室」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第10巻」)光文社文庫 有明男爵の遺児・有村清と、男爵を殺害した悪人大曾根五郎の息子・大野木隆一とは、異父兄弟であった。有村は正義の騎士として...
読み手を幻想世界へと強引に拉致監禁 「大暗室」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第10巻」)光文社文庫 有明男爵の遺児・有村清と、男爵を殺害した悪人大曾根五郎の息子・大野木隆一とは、異父兄弟であった。有村は正義の騎士として...
「イヤミス」ブームを先駆けること九十年の「嫌な読後感」 「お勢登場」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第3巻」)光文社文庫 蓋が開かない!長持の掛金が落ち、錠前が下りた状態になったのだ。中に隠れていた格太郎は恐怖に怯える。...
つまり、乱歩らしからぬ作品なのです。 「木馬は廻る」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第3巻」)光文社文庫 ここはお国を何百里、離れて遠き満洲の…ガラガラ、ゴットン、ガラガラ、ゴットン、廻転木馬は廻るのだ。今年五十幾歳の格...
あまり味わいたくはない種類のものですが。 「蟲」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第5巻」)光文社文庫 厭人病者の柾木は、友人・池内に人気女優・木下芙蓉を紹介されるが、彼女は初恋相手・文子だった。自らの想いを伝えようとする...
このエンタメに特化した乱歩の作品世界 「緑衣の鬼」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第11巻」) 光文社文庫 前夜、怪しい「影」に襲われた笹本夫妻を見舞いに来た折口は、夫・静雄の遺体を発見する。扉を破って書斎へ入った折口だ...
思い出話、愚痴話、惚気話、そしてコント 「モノグラム」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第3巻」)光文社文庫 「どっかで御目にかかりましたね」って、おどおどした小さな声です。多少予期していたので、私は別に驚きはしませんでし...
毒好きな方に、乱歩の「猛毒」の逸品 「盲獣」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第5巻」)光文社文庫 不快極まる、色彩の混乱であった。色彩の雑音。色の不協和音だ。人を気違いにする配色というものがあるならば、きっとこの様なもの...
冒頭と終末で、まったく雰囲気が様変わり 「孤島の鬼」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第4巻」) 光文社文庫 「私」が愛した女性・初代は、ある夜、しっかりと戸締まりがなされた自宅で、何者かに心臓を刺されて殺された。「私」は...
豪華絢爛!昭和初期の大物探偵作家・夢の共演 「江川蘭子」(江戸川乱歩・横溝正史・甲賀三郎・ 大下宇陀児・夢野久作・森下雨村)(「合作探偵小説コレクション①」) 春陽堂書店 「江川蘭子(第一回)」(江戸川乱歩)(「江戸川乱...
筋書きだけでなく、作家五人の顔を愉しむ 「空中紳士」(江戸川乱歩・他)(「江戸川乱歩全集第3巻」)光文社文庫 巽小路侯爵殺人事件、ルール殿下失踪事件、巽小路夫人失踪事件、巽小路美麿氏殺人事件。その真相を追う女性記者・星野...