「物言ふ心臓」(ポー)
読み手は五里霧中を彷徨うように 「物言ふ心臓」(ポー/渡辺温訳)(「ポー傑作集」)中公文庫 「告げ口心臓」(ポー/小川高義訳)(「黒猫/モルグ街の殺人」) 光文社古典新訳文庫 貴方は私を狂人だと思ふでせう。狂人は何も知つ...
読み手は五里霧中を彷徨うように 「物言ふ心臓」(ポー/渡辺温訳)(「ポー傑作集」)中公文庫 「告げ口心臓」(ポー/小川高義訳)(「黒猫/モルグ街の殺人」) 光文社古典新訳文庫 貴方は私を狂人だと思ふでせう。狂人は何も知つ...
それは「真」か「偽」か?「信頼できない語り手」の「わたし」 「ライジーア」(ポー/巽孝之訳)(「黒猫・アッシャー家の崩壊」) 新潮文庫 才色兼備の妻・ライジーア。病を得た彼女は、「人間は天使にも死神にも惨敗することはない...
恐怖!語り手「私」による拷問実況生中継 「陥穽と振子」(ポー/渡辺啓助訳)(「ポー傑作集」)中公文庫 「落とし穴と振り子」(ポー/巽孝之訳)(「黒猫・アッシャー家の崩壊」) 新潮文庫 下へ下へ、確実に滑つて来るのだ。私は...
表題どおり「生きたまま埋葬される恐怖」 「早過ぎた埋葬」(ポー/渡辺啓助訳)(「ポー傑作集」)中公文庫 興味津々として人に迫るけれど、さて普通の物語とするには余りに凄すぎると言ふやうな材料が幾らもある。したがつて世の常の...
狂気か、それともブラックユーモアか 「タール博士とフェザー教授の療法」(ポー/巽孝之訳)(「大渦巻への落下・灯台」)新潮文庫 南仏旅行中の「わたし」は、以前より関心を持っていたマイヤール氏経営の精神病院へ見学を申し入れる...
探偵小説の源流は、こんなにも魅力に溢れた世界 「世界推理短編傑作集1」(江戸川乱歩編)創元推理文庫 「盗まれた手紙 ポオ」「助けてくれるんなら誰にだって五万フラン払うよ」という警視総監の言葉を聞いたデュパンは、小切手を受...
読み手は薄々気づいてしまうのですが… 「長方形の箱」(ポー/渡辺温訳)(「ポー傑作集」)中公文庫 問題の箱は、長方形でした。長さが約六呎、幅が約二呎半――私は精密と言へる程、気をつけて観察しました。この形は甚だ特異なもの...
ポーの恐るべき創造世界の出発点 「壜の中に見出された手記」(ポー/渡辺温訳)(「ポー傑作集」)中公文庫 氷が突然、右と左とに開かれれば、我々は眩しく廻転し初める、無数の同心円の中に、ぐるぐると巨大な壁の頂は迥な暗の中に消...
「三人」の登場人物から「滅び」を体感すべし 「アッシャア館の崩壊」(ポー/渡辺啓助訳)(「ポー傑作集」) 中公文庫 「アッシャー家の崩壊」(ポー/巽孝之訳)(「黒猫・アッシャー家の崩壊」) 新潮文庫 …そして私は烈しい目...
「恐怖」の主体は、実は「私」にある 「黒猫譚」(ポー/渡辺啓助訳)(「ポー傑作集」)中公文庫 「黒猫」(ポー/巽孝之訳)(「黒猫・アッシャー家の崩壊」) 新潮文庫 杜絶れ杜絶れの子供の啜り泣きとも思へたが、それが忽ちきり...