「ことづて」(バルザック)
その疑問こそが、19世紀パリの愛と残酷さを味わう入り口 「ことづて」(バルザック/宮下志朗訳)(「グランド・ブルテーシュ奇譚」) 光文社古典新訳文庫 乗合馬車の屋上席での旅をしていた「わたし」は、臨席の青年と親密になる。...
その疑問こそが、19世紀パリの愛と残酷さを味わう入り口 「ことづて」(バルザック/宮下志朗訳)(「グランド・ブルテーシュ奇譚」) 光文社古典新訳文庫 乗合馬車の屋上席での旅をしていた「わたし」は、臨席の青年と親密になる。...
「道化師の爆弾」の導火線に火がついた 「跛蛙」(ポー/渡辺啓助訳)(「ポー傑作集」)中公文庫 ホップフロッグ(ちんば蛙/巽孝之訳)(「モルグ街の殺人・黄金虫」)新潮文庫 王のお抱え道化師「跛蛙」は、一寸法師かつ跛であった...
アリクスは生き延びられるか、それとも… 「ナイチンゲール荘」(クリスティ/田村隆一訳)(「リスタデール卿の謎」) ハヤカワ文庫 「夜鶯荘」(クリスティ/中村能三訳)(「世界推理短編傑作集3」) 創元推理文庫 ジェラルドと...
夢の中で揺らいでいく自我を疑似体験 「スマラ(夜の霊)」(ノディエ/篠田知和基訳)(「ノディエ幻想短篇集」)岩波文庫 人の想像力は眠っているあいだに、その自由で孤独な魂の力によって、精霊たちの至福に参加する。魂は彼らとと...
シェイクスピア作品のエッセンスを堪能する 「シェイクスピア物語」(ラム/矢川澄子訳)岩波少年文庫 海のなかの、とある島です。住民は二人きりで、プロスペロという老人と、その娘のミランダという、なかなかきれいな乙女でした。ミ...
つまり「ヤング・シャーロック」を味わう 「グロリア・スコット号」(ドイル/日暮雅通訳)(「シャーロック・ホームズの回想」) 光文社文庫 ホームズが「わたし」に見せた短い手紙、それはまったく意味をなさない文章だった。しかし...
危険な自由人、その名はドン・ジュアン 「ドン・ジュアン」(モリエール/鈴木力衛訳)岩波文庫 希代の女たらしドン・ジュアンは、狙いをつけていた娘をたぶらかすことに失敗し、その後に出会った田舎娘二人も口説き落とせず、気が立っ...
大きな違和感、でもこれが本当の「ムーミン」 「ムーミン谷の彗星」(ヤンソン/下村隆一訳)講談社文庫 「この雨はふつうのものじゃないな」ムーミンの家を訪れたじゃこうねこは不吉な一言を発する。どうやら宇宙から何かがやってくる...
状況が身近に感じられて仕方ありません 「鳥」(デュ・モーリア/務台夏子訳)(「鳥 デュ・モーリア傑作集」) 創元推理文庫 夜、窓を打つコツコツという音。気になったナットは窓を開けるが、そこから飛び込んできたのは一羽の鳥だ...
アンフィテアトロフは油断させて罠を張るタイプ 「乗り合わせた男」(アンフィテアトロフ/高橋知之訳)(「19世紀ロシア奇譚集」) 光文社古典新訳文庫 ルイムスク行きの列車に乗り込んだ万年九等官の「私」は、車内の隅にいた紳士...