「グランド・ブルテーシュ奇譚」(バルザック)
露わになる人間の本質と情念 「グランド・ブルテーシュ奇譚」(バルザック/宮下志朗訳)(「グランド・ブルテーシュ奇譚」) 光文社古典新訳文庫 「グランド・ブルテーシュ綺譚」(バルザック/水野亮訳)(「海辺の悲劇 他三篇」)...
露わになる人間の本質と情念 「グランド・ブルテーシュ奇譚」(バルザック/宮下志朗訳)(「グランド・ブルテーシュ奇譚」) 光文社古典新訳文庫 「グランド・ブルテーシュ綺譚」(バルザック/水野亮訳)(「海辺の悲劇 他三篇」)...
いきなり悪魔、ほんとに悪魔、やっぱり悪魔。 「気前のよい賭け事師」(ボードレール/内田義孝訳)(「百年文庫058 顔」)ポプラ社 昨日、大通りの群衆のなかを歩いていると、以前から知合いになりたいと思っていた不思議な存在者...
怪談、しかし「恐怖」より「悦楽」 「死霊の恋」(ゴーチェ/田辺貞之助訳)(「死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇」) 岩波文庫 「クラリモンド」(ゴーチェ/岡本綺堂訳)(「世界会談名作集」)河出文庫 新司祭に任じられた「わし」...
「城」のような堅固さと難解さ、そして溢れる滋味 「百年文庫057 城」ポプラ社 百年文庫第57巻を読了しました。本書のテーマは「城」。とはいえ、建築物としての「城」を主題とした作品群ではありません。それぞれ「城」と関係は...
味わいどころは、三人の登場人物の危険な魂 「夜の一時の幻」(ノディエ/篠田知和基訳)(「ノディエ幻想短篇集」)岩波文庫 私の心には悲しみが満ちていた。私は孤独と夜とを求めた。散策はシャイヨの公園以上には行かなかった。それ...
何を「巡」るのか?日常とは異なる、幻想的な世界 「百年文庫054 巡」ポプラ社 「アトランティス物語 ノヴァーリス」年老いた国王によって大切に育てられた美しい姫は、そのあまりの高貴さゆえ、婿になるべき王子が...
その「難解さ」こそが本作品の味わいどころ 「ユダヤの太守」(フランス/内藤濯訳)(「百年文庫057 城」)ポプラ社 …どんな罪を犯したか知らないが、十字架に掛けられた男だった。ポンティウス、あの男を覚えているかね」ポンテ...
理想家オクタヴィヤンの時空を越えた恋の行方 「ポンペイ夜話」(ゴーチェ/田辺貞之助訳)(「死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇」) 岩波文庫(「百年文庫054 巡」)ポプラ社 青年・オクタヴィヤンは、ポンペイの博物館の遺跡に心...
ポスト・コロナの時代、どう読まれるべきか? 「ペスト」(カミュ/宮崎嶺雄訳) 新潮文庫 街で大量の鼠が死に始める。そしてそれと同じように人々が次々と謎の病いで倒れてゆく。医師・リウーは、この病気がペストであることに気づく...
楕円形球体に対する異常な嗜好、それはいったい… 「目玉の話」(バタイユ/中条省平訳)(「マダム・エドワルダ/目玉の話」) 光文社古典新訳文庫 シモーヌは自分の尻で卵を割るという奇妙な遊びに熱中しはじめました。低い肱掛椅子...