「狭き門」(ジッド)
名作「狭き門」、その「わからなさ加減」 「狭き門」(ジッド/山内義雄訳) 新潮文庫 美しい従姉アリサに恋心を抱いた「わたし」。周囲も二人が結婚することを疑わない。しかしアリサは「わたし」を深く愛しながらも、「わたし」の愛...
名作「狭き門」、その「わからなさ加減」 「狭き門」(ジッド/山内義雄訳) 新潮文庫 美しい従姉アリサに恋心を抱いた「わたし」。周囲も二人が結婚することを疑わない。しかしアリサは「わたし」を深く愛しながらも、「わたし」の愛...
文豪への挑戦状~海外編 ぜひ若い時期に「名作」と呼ばれる文学にふれて欲しいと考えています。なぜなら「名作」は何度読んでも飽きない、いや読むたびに新しい発見、新しい感動があるからです。読み手の成長とともに、語りかけてくるも...
田園交響楽と運命交響曲 「田園交響楽」(ジッド/神西清訳) 新潮文庫 この作品のタイトルですが、 もちろんベートーヴェンの 交響曲第6番「田園」から とられたものです。 牧師がジェルトリュードを 音楽会へ連れて行ったと...
なぜ彼女は死ななければならなかったのか 「田園交響楽」(ジッド/神西清訳) 新潮文庫 身よりもなく、 全く無知で動物的だった 盲目の少女ジェルトリュードは、 牧師に拾われ、その教育の下で しだいに美しく 知性的になって...
末弟は何の象徴なのか? 「放蕩息子の帰宅」(ジッド/若林真訳) (「百年文庫078 贖」)ポプラ社 さて、第2章以降、ジッドの創作部分は どうなっているのか。 実は聖書では兄と弟の二人なのですが、 本作品は、さらに下の弟...
弱者こそ救われるべき 「放蕩息子の帰宅」(ジッド/若林真訳) (「百年文庫078 贖」)ポプラ社 ある富豪に息子がいた。弟は父に財産の生前贈与を懇願し、それを持って家出をする。放蕩の限りをつくして財産を失った弟は、数年後...