「こころ」(夏目漱石)①
読み手の心に鋭く突き刺さる「先生」の言葉 「こころ」(夏目漱石)新潮文庫 夏休みに由比ヶ浜へ海水浴に来ていた「私」は、不思議な雰囲気を纏った「先生」と出会う。奥様と二人で静かに暮らす「先生」は、毎月、雑司ヶ谷にある友達の...
読み手の心に鋭く突き刺さる「先生」の言葉 「こころ」(夏目漱石)新潮文庫 夏休みに由比ヶ浜へ海水浴に来ていた「私」は、不思議な雰囲気を纏った「先生」と出会う。奥様と二人で静かに暮らす「先生」は、毎月、雑司ヶ谷にある友達の...
がんばれニッポン! 「夏から夏へ」 (佐藤多佳子)集英社文庫 ※本記事は2016年7月に Yahoo!ブログへ投稿したものを 一部修正したものです。 ずっと前から読みたかったのです。 オリンピック前に。 いえいえ、リ...
3つのピースがはめ込まれて一つの大きな絵が完成する 「サマータイム」 (佐藤多佳子)新潮文庫 11歳の進と12歳の姉・佳奈は、 どしゃ降りの雨のプールで じたばたもがくような、 不思議な泳ぎをする 13歳の広一と出会う。...
まるで暗号文で書かれたかのような 「杯」(森鷗外) (「山椒大夫・高瀬舟」)新潮文庫 「杯」(森鷗外)(「森鷗外全集2」)ちくま文庫 清冽な泉に、おそろいの浴衣を着た七人の少女が集う。彼女達はみな「自然」と書かれた銀の杯...
日本文学黎明期に完成した格調高い成長物語 「青年」(森鷗外)新潮文庫 「青年」(森鷗外)(「森鷗外全集2」)ちくま文庫 作家志望の青年・小泉純一は、上京し、著名作家を訪ねたり、医大生大村に啓発されたりして過ごしていた。あ...
四人の人物による告白体、真相は…。 「片腕」(横溝正史)(「山名耕作の不思議な生活」)角川文庫(「横溝正史ミステリ 短編コレクション①」)柏書房 お妙が汽車にはねられた。自殺したらしい。お妙が間借りしていた先の小間物...
人形佐七捕物帳013 お粂が佐七に代わって大冒険大活躍 「花見の仮面」(横溝正史)(「完本 人形佐七捕物帳一」) 春陽堂書店 花見の幕の中から出てきた仮面の男。その直後、ただならぬ男女の悲鳴が聞こえ、幕の中では大店の旦那...
本事件の金田一は名推理、それとも透視能力? 「柩の中の女」(横溝正史)(「金田一耕助の冒険」)角川文庫 運送店の店員・白井は、依頼主からの注文通り、上野の美術館から審査に落選した石膏像を受け取りに来る。しかしその輸送途中...
境界の崩れた一種のパラレルな世界、底無沼 「底無沼」(角田喜久雄)(「怪奇探偵小説集続」)双葉社 水がもう喉まで来た。笑いたいと思ったが、苦しかった。胸に鋳型をはめられたような圧迫をうけた。ふと、足先に何か感じた。おや!...
単純な事件、ひねりの効いた「真相」 「印度林檎」(角田喜久雄)(「新青年傑作選集1」)角川文庫 女は、四度目に会ったその日、ようやく名前を明かし、良輔を自宅に招き入れた。しかし電気が消えたその一瞬、突如現れた覆面の男が良...