「日本文学100年の名作第4巻 木の都」
たくましくも戦争と向き合ってきた日本文学 「日本文学100年の名作第4巻 木の都」 新潮文庫 「木の都 織田作之助」十年ぶりに大阪の町を訪れた「私」。何気なく入ったレコード店の店主の顔は、どこかで見た記憶があった。降り出...
たくましくも戦争と向き合ってきた日本文学 「日本文学100年の名作第4巻 木の都」 新潮文庫 「木の都 織田作之助」十年ぶりに大阪の町を訪れた「私」。何気なく入ったレコード店の店主の顔は、どこかで見た記憶があった。降り出...
「妖」しいです。「妖」しすぎます。 「百年文庫016 妖」ポプラ社 「夜長姫と耳男 坂口安吾」 姫の護身仏を彫るよう 命じられた若い匠の耳男は、 大耳と馬顔を 姫に罵られて激昂し、 仏像ではなく 恐ろしい化物の像を 彫る...
「孤独」を表す「桜色」が全編にちりばめられている 「桜の森の満開の下」(坂口安吾) (絵:しきみ)立東舎 昨年末相次いで発刊された 「乙女の本棚」の坂口安吾の2篇。 すでに「夜長姫と耳男」は 取り上げています。 今回は「...
全編が狂気に満ちあふれているのです 「桜の森の満開の下」(坂口安吾) (「桜の森の満開の下・白痴 他十二篇」) 岩波文庫 鈴鹿峠に住み着いた山賊の男は 怖いもの知らずだったが、 桜の森の下だけには 恐怖を感じていた。 ...
綺麗です。全然グロテスクではありません。 「夜長姫と耳男」(坂口安吾) (絵:夜汽車)立東舎 古典的文学と現代イラストの コラボレーションである 立東舎刊「乙女の本棚」シリーズに、 坂口安吾まで登場してしまいました。 そ...
互いに狂気へと傾斜する男と姫 「夜長姫と耳男」(坂口安吾) (「百年文庫016 妖」)ポプラ社 姫の護身仏を彫るよう 命じられた若い匠の耳男は、 大耳と馬顔を 姫に罵られて激昂し、 仏像ではなく 恐ろしい化物の像を 彫る...
そして伊沢の感情はさらなる落下を続けます 「白痴」(坂口安吾) (「白痴」)新潮文庫 前回本作品を取り上げ、 主人公・伊沢の感情分析を試み、 ①~⑤まで列記しました。 特に⑤は本作品の クライマックスであり、 感情の高ぶ...
読み味わうべきは主人公・伊沢の感情の変遷 「白痴」(坂口安吾) (「白痴」)新潮文庫 映画会社の見習い演出家・伊沢が ある晩帰宅すると、 押し入れの布団の影に 隣家の白痴の女性が 隠れていた。 彼女は気違い男の女房であり...