中学校3年生に薦めたい本100冊vol.5 8月
戦争という過去と向き合う・戦争文学 戦後70年を過ぎ、戦争を体験した世代が少なくなりました。それは戦争の愚かさ、悲惨さを語り伝えることが困難になってきたことを意味します。だからこそ読書が大切となってきます。先人たちが伝え...
戦争という過去と向き合う・戦争文学 戦後70年を過ぎ、戦争を体験した世代が少なくなりました。それは戦争の愚かさ、悲惨さを語り伝えることが困難になってきたことを意味します。だからこそ読書が大切となってきます。先人たちが伝え...
「生きる」ってどんなこと?~命を考える小説8冊 命は大切だ。それは誰しも知っていることなのですが、子どもたちに実感として教えることは難しいと思うのです。現代は人の死に立ち会う機会が極めて少なくなっています。核家族化が進み...
友次郎、なんていい奴なんだ! 「紅梅振袖」(川口松太郎)(「人情馬鹿物語」)講談社大衆文学館 いつも貧相な身なりをしている縫箔職人・友次郎が、今日はなぜかめかし込んで現れた。何でも大物政治家の妾・お君に会いに行くのだとい...
お糸、なんていい女なんだ! 「深川の鈴」(川口松太郎)(「百年文庫005 音」)ポプラ社 「深川の鈴」(川口松太郎)(「人情馬鹿物語」)講談社大衆文学館 作家志望の信吉は、住み込み先の講釈師円玉から、気立ての良いすし屋の...
乱歩を本格的に読み始めるのであれば、迷わずこの一冊から 「江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者」(江戸川乱歩)光文社文庫 ある日、「私」の机上の二銭銅貨が2つに割れ、中に暗号文が隠されていることを見つけた松...
化け物に姿を変えない二十面相 「灰色の巨人」(江戸川乱歩) ポプラ社 「灰色の巨人」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第18巻」) 光文社文庫 東京の有名デパートで開催されていた美術展会場から、最も値打ちのある真珠塔「志摩...
男の夢をよく知ってらっしゃる 「寂聴訳 源氏物語 巻四」(紫式部/瀬戸内寂聴訳)講談社文庫 源氏はついに大邸宅・六条院を完成させる。花散里に預けられた源氏の息子・夕霧は学問に励む一方、雲居雁への想いを募らせていく。源氏の...
ここでも恋は成就しません。 「源氏物語 胡蝶」(紫式部)(阿部秋生校訂)小学館 玉鬘を巡る男たちの争いは水面下で激しくなる。求婚者には源氏の異母弟・蛍兵部卿宮、無骨者の髭黒大将、玉鬘の腹違いの弟・柏木などがいた。源氏は父...
イソップとは俺のことかとアイソーポス言い 「イソップ寓話集」(中務哲郎訳) 岩波文庫 夏の盛り、蟻が畑を歩き回り、冬の食料をため込んでいた。センチコガネはそれをみて、何ともしんどいことだと驚いた。やがて冬になり、餌がなく...
それって厳しすぎませんか? 「イソップ物語 抄」(福沢諭吉)(「日本児童文学名作集(上)」) 岩波文庫 秋過ぎ冬もはや来り、蟻の仲間は忙しく、雨露にさらせる穀物を、住居の傍に取入れて、小山の如く積貯へ、寒さの用意専一と、...