「黒衣の人」(横溝正史)
謎解きよりもロマンチックを楽しみましょう 「黒衣の人」(横溝正史)(「悪魔の家」)角川文庫 去年避暑地で会った「黒衣の人」から届いた一通の手紙。そこには由紀子の兄・静馬の受けた女優殺しの冤罪の秘密が書かれてあった。手紙の...
謎解きよりもロマンチックを楽しみましょう 「黒衣の人」(横溝正史)(「悪魔の家」)角川文庫 去年避暑地で会った「黒衣の人」から届いた一通の手紙。そこには由紀子の兄・静馬の受けた女優殺しの冤罪の秘密が書かれてあった。手紙の...
謎解きとして楽しめる作品です 「血蝙蝠」(横溝正史)(「血蝙蝠」)角川文庫 肝試しの一番手に選ばれた通代が目的の幽霊屋敷に到着すると、その壁にはまだ生乾きの血で描いた蝙蝠の絵があった。そしてその傍らには女性の刺殺死体が横...
本帖でも源氏は振られます。 「源氏物語 朝顔」(紫式部)(阿部秋生校訂)小学館 故桐壺院の弟・式部卿宮が亡くなり、娘の朝顔の姫君が齋院を辞して、実家・桃園邸に戻ってきていた。源氏はすかさず彼女のもとを訪れる。源氏は十代の...
はじめての新書本~本から生き方を学ぼう! いつぞやも書きました。子どもたちの読書を、ラノベ小説だけで終わらせたくありません。純文学としての小説、詩、短歌、俳句、随筆、評論、さまざまなジャンルに広げさせたいのです。特に新書...
やがて社会へ羽ばたくキミたちへ~自分を磨く新書本 単なるエンターテインメントとしての読書ではなく、自分磨きとしての読書。ややハードルが高いのですが、系統的な読書を積み重ねると、こうした本も読みこなせるようになってきます。...
美しいだけでなく心に鋭く突き刺さってくる言葉たち 「詩のこころを読む」(茨木のり子) 岩波ジュニア新書 もう何度読み返したことか。小説は何度か読み返しますが、新書本を複数回読み返しているのは、本書だけです。詩人・茨木のり...
どの文章も人を引きつける磁力線を放っています 「雑文集」(村上春樹)新潮文庫 「雑文集」ならぬ珠玉の「名文集」です。どの文章も人を引きつける磁力線を放っています。いろいろな分野についてのエッセイが収録されています。食い入...
「発達障害」という教育の課題 「向日葵のかっちゃん」(西川司) 講談社文庫 時計も漢字も読めず、支援学級に通うかっちゃんを、両親や親戚までが「はんかくさい」と言って蔑んでいた。5年生になったかっちゃんが引っ越した先の小学...
涙はな、いっぱい泣いたら止まる 「パコと魔法の絵本」(関口尚) 幻冬舎文庫 入院した大富豪の偏屈爺・大貫は、絵本が好きな少女・パコと出会う。ある日、勘違いからパコの頬を叩いてしまった大貫は、彼女が事故の後遺症で一日しか記...
ポワロ?ホームズ?いえいえ横溝初期作品です 「一個のナイフより」(横溝正史)(「赤い水泳着」)出版芸術社 「私」が新淀川の河原で写生をしていたとき、従兄弟が偶然拾った一個のナイフ。近くには鉄橋があり、「私」はそのナイフが...