「幽霊山伏」(横溝正史)
人形佐七捕物帳009 どうした?大丈夫か?失態続きの佐七物語 「幽霊山伏」(横溝正史)(「完本 人形佐七捕物帳一」) 春陽堂書店 師走の江戸に「槍突き」殺人が横行する。下手人は真っ白な法衣をまとっていることから「幽霊山伏...
人形佐七捕物帳009 どうした?大丈夫か?失態続きの佐七物語 「幽霊山伏」(横溝正史)(「完本 人形佐七捕物帳一」) 春陽堂書店 師走の江戸に「槍突き」殺人が横行する。下手人は真っ白な法衣をまとっていることから「幽霊山伏...
一つの完成形にたどり着いた横溝ジュヴナイル 「横溝正史少年小説コレクション ⑥姿なき怪人」(横溝正史)柏書房 人混みのクリスマスの街。サンタクロースの格好をした男がメリヤスシャツの男に追いかけられて走ってくる。どうやら...
乱歩らしい「異常嗜好」がこれでもかと現れている 「闇に蠢く」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第2巻」)光文社文庫 画家・野崎三郎には異性に対して独特の嗜好があった。顔に代表される容姿そのものよりも、肉体そのものの美しさに...
読み手に対して仕掛けられた数々の罠 「スタイルズ荘の怪事件」(クリスティ/矢沢聖子訳) ハヤカワ文庫 スタイルズ荘で起きた殺人事件。20年下の男と再婚した女主人が、何者かに毒を盛られて殺害されたのだ。招待されていた「わた...
またもや妖怪と人間の恋物語 「天守物語」(泉鏡花)(「泉鏡花集成7」)ちくま文庫 播州姫路白鷺城の天守閣には、美しい妖怪が棲んでいた。ある日、鷹狩りに出て鷹を失った城主は、その責任を若き侍・図書之助に言いつける。図書之助...
「形」が「実力」を凌駕してしまうことがある 「形」(菊池寛)(「藤十郎の恋・恩讐の彼方に」) 新潮文庫 槍の名手・中村新兵衛の「猩々緋の羽織」と「唐冠纓金の兜」は、敵にとっては脅威、味方にとっては信頼の証であった。若い侍...
本作品は大きな謎を持っています。出版の経緯にです。 「怪盗X・Y・Z(第1話~第3話)」(横溝正史)角川文庫 進が受け取った釣り銭に含まれていたギザギザのない十円玉。それを狙ってサングラスの男、若い女性、高名な掏摸が進を...
新たなキャラクターを確立させた怪盗X・Y・Z 「怪盗X・Y・Z」(横溝正史)(「横溝正史少年小説コレクション ⑥姿なき怪人」)柏書房 「怪盗X・Y・Z」(第1話~第3話)(横溝正史)角川文庫 「怪盗X・Y・Z」...
現代へと置き換えられた能「江口」 「江口の里」(有吉佐和子)(「日本文学100年の名作第5巻」) 新潮文庫 「江口の里」(有吉佐和子)(「江口の里」)中公文庫 熱心な信者の多い教会を任されたグノー神父。朝食もまともに摂れ...
男女の意思の疎通はかくも難しいものなのか 「越年」(岡本かの子)(「老妓抄」)新潮文庫 「越年」(岡本かの子)(「岡本かの子全集第5巻」)ちくま文庫 「越年」(岡本かの子)(「女体についての八篇 晩菊」) 中公文庫 ある...