「小公女」(バーネット)
ありえない話と分かっていても 「小公女」(バーネット/畔柳和代訳) 新潮文庫 資産家の父をもつセーラは、 7歳の頃、ロンドンの 女子学院に入学する。 特別寄宿生となった彼女は、 聡明で心優しい性格のため、 学院の人気者...
ありえない話と分かっていても 「小公女」(バーネット/畔柳和代訳) 新潮文庫 資産家の父をもつセーラは、 7歳の頃、ロンドンの 女子学院に入学する。 特別寄宿生となった彼女は、 聡明で心優しい性格のため、 学院の人気者...
これこそがまさにSFの提示する「恐怖」 「戦争はなかった」(小松左京)(「暴走する正義」)ちくま文庫 同窓会に向かおうとしていた「彼」は、すでに飲んでいたため、2階の会場への階段で足を踏み外し、頭を打って脳震盪を起こす。...
コロナと対峙している現実と大きく重なります 「復活の日」(小松左京)角川文庫 196X年の冬、アルプス山中で墜落した遭難機に積まれていたもの、それは人間をはじめとする地上の生きものすべてを死に至らしめる凶暴なウイルスだっ...
ストライクゾーンの広い男・光源氏 「寂聴訳 源氏物語 巻二」 (紫式部/瀬戸内寂聴訳)講談社文庫 瀬戸内源氏は、古文をまったく 感じさせないほどの現代語訳です。 初心者でも十分に理解できる 現代語訳です。 ただし、その分...
紫式部が「花散里」に与えた役割 「源氏物語 花散里」(紫式部) (阿部秋生校訂)小学館 源氏は昔通った女に和歌を贈るが、「人違いでは」とすげなくあしらわれる。振られた源氏の心は、花散里によって癒やされる。久しぶりの源氏の...
子どもたちの時間に浸るための小説 「楽隊のうさぎ」(中沢けい)新潮文庫 引っ込み思案の克久は、 中学入学後、迷いながらも 吹奏楽部に入部する。 花の木中吹奏楽部は 昨年度全国大会で 金賞を受賞した、 練習の厳しい部活動だ...
一つ一つ丁寧に「折り合いをつけていく」 「春のオルガン」(湯本香樹実) 新潮文庫 小学校を卒業した春休み、 「私」は頭痛に悩まされる。 家に帰らない父親、 苛々する母親、 傲慢な隣家のおじいさん。 大人たちのトラブルに...
春になりました。 「春の数えかた」(日高敏隆)新潮文庫 4月1日です。 春になりました。 いや、もちろん4月1日から 春が始まるのではないことぐらい 承知しています。 でも、雪国に住み、 教員として生活をしていると、 4...