「ご近所のムシがおもしろい!」(谷本雄治)②
「ご近所のムシがおもしろい!」がおもしろい! 「ご近所のムシがおもしろい!」 (谷本雄治)岩波ジュニア新書 ※本記事は、2014年8月3日に Yahoo!ブログに投稿したものを 加筆訂正したものです。 最近、私の住む...
「ご近所のムシがおもしろい!」がおもしろい! 「ご近所のムシがおもしろい!」 (谷本雄治)岩波ジュニア新書 ※本記事は、2014年8月3日に Yahoo!ブログに投稿したものを 加筆訂正したものです。 最近、私の住む...
硝子戸の外からの襲撃 「ご近所のムシがおもしろい!」 (谷本雄治)岩波ジュニア新書 以前、夏目漱石の 「硝子戸の中」を取り上げました。 文豪・漱石が、硝子戸の内側から 世の中を見て書いた随筆です。 私は現在、硝子戸の外か...
滲み出る父親への愛惜と贖罪の感情 「妙高の秋」(島村利正) (「妙高の秋」)中公文庫 信州の郷里で講演会を行う「私」は、 その足で姉弟の会する 家族旅行へと出かけることになる。 わがままを言って「私」は その地を妙高山の...
淡々と歳月を積み重ねてきたウメの生き方 「仙酔島」(島村利正) (「百年文庫010 季」)ポプラ社 信州の城下町に 生涯を閉じようとしていたウメ。 彼女は盆の墓掃除の折、 代々の祖先の墓所とは 違う場所にある、 小さな墓...
登場人物が不思議な魅力と現実的な息遣いを持っている 「佐藤さん」(片川優子)講談社文庫 「僕」は佐藤さんを恐れている。それは別に佐藤さんが暴力的だとか不良だとかというわけではない。佐藤さんはいたって普通の女の子で、誰にで...
真剣に生き方を考える大学生たちの眩しい姿 「ただいまラボ」(片川優子) 講談社文庫 獣医学科の大学4年の太一は、 分子生物学研究室に入室する。 そこでの彼の作業は、 冷凍されたシカの耳を 細かく切断すること。 最近、太...
紙面から音楽がきこえてくるような錯覚 「ピアノの森 第1巻~第26巻」 (一色まこと)講談社 すみません。 午前の「花もて語れ」に続いて 今回も漫画です。 読書案内のブログなのですが、 この漫画は特別です。 面白さのあま...
子どもにとっては易しい、大人にとっては難しい 「花もて語れ 10」 (片山ユキヲ)小学館 昨日、鈴木三重吉の童話 「ぽっぽのお手帳」を取り上げ、 「本作品の冒頭と終末だけに登場する、 一ばんおしまいに来た『君』とは誰?」...
子ども向けの童話がさらにわかりにくい 「ぽっぽのお手帳」(鈴木三重吉) (「日本児童文学名作集(上)」) 岩波文庫 すず子のぽっぽは、二人とも小さな小さな赤い手帳をもっています。この二人は、「黒」よりもにゃァにゃァより...
明治文壇の師弟による深遠な往復書簡 「赤い鳥」(鈴木三重吉)青空文庫 冷吉は自分が読んだ小説中の 「赤い鳥を逃がして 出て行く女」のことを考えていた。 ある日、家出をした冷吉は、 災難に遭遇し、眼を負傷、 そのまま入院す...