「くっすん大黒」(町田康)②
これは文学によるロックミュージックなのか 「くっすん大黒」(町田康)文春文庫 前回は本作品「くっすん大黒」の筋書きについて触れ、「あれこれ考えるべき作品ではない」と無責任きわまりない結び方をしてしまいました。今日は本作品...
これは文学によるロックミュージックなのか 「くっすん大黒」(町田康)文春文庫 前回は本作品「くっすん大黒」の筋書きについて触れ、「あれこれ考えるべき作品ではない」と無責任きわまりない結び方をしてしまいました。今日は本作品...
あれこれ考えるべき作品ではないのかも知れません 「くっすん大黒」(町田康)文春文庫 ふと働くのがいやになり、仕事を辞めて毎日酒を飲んで暮らして三年、妻が家を出て行った。先程から気になるのは、雑多な部屋の中に紛れて転がって...
これはまごう事なき大人の小説 「トモスイ」(髙樹のぶ子)(「トモスイ」)新潮文庫 「トモスイ」(髙樹のぶ子)(「日本文学100年の名作第10巻」) 新潮文庫 「わたし」は春まだ浅き頃、ユヒラさんと夜釣りに出る。ユヒラさん...
常に自分の頭と心でしっかり考える新子 「マイマイ新子」(髙樹のぶ子) ちくま文庫 「マイマイ新子」(髙樹のぶ子) 新潮文庫 新子は9歳の女の子。額の真上のつむじによって立ち上がる髪「マイマイ」は、アンテナのようにいつも何...
ナガサキへ、黙祷 「15歳のナガサキ原爆」(渡辺浩) 岩波ジュニア新書 前回はヒロシマへの私の思いを綴りました。今回はやはりナガサキを取り上げたいと思います。長崎へは平成15年に、たまたま行く機会がありました。担当してい...
ヒロシマへ、黙祷 「新版1945年8月6日」(伊東壮) 岩波ジュニア新書 戦争を知らない世代として、ずっとヒロシマのことを考えていました。「いつか行ってみたい」と若いときに考えていましたが、実現させることができませんでし...
安部の筆が描く寓話の実態は現実社会 「友達」(安部公房)(「友達・棒になった男」)新潮文庫 一人暮らしの「男」の部屋に、面識のない九人の人間が突然侵入してくる。彼等は当たり前のように部屋を占拠し、「男」の家族として振る舞...
白紙答案を提出した気持ちにさせられます 「赤い繭」(安部公房)(「壁」) 新潮文庫 「おれ」には帰る家がない。なぜおれの家がないのか?おれは自分の家を忘れただけなのか?その疑問を解き明かせないまま歩き続ける「おれ」。ふと...
Rが語ったその恐ろしい疑惑とは? 「百面相役者」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第1巻」) 光文社文庫 友人Rに連れられていった芝居小屋。そこで演じていた百面相役者は、その名の通り登場する度に人相が変わり、女にも老人にも...
舞台は海、シリーズ中屈指の面白さ 「海底の魔術師」(江戸川乱歩) ポプラ社 「海底の魔術師」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第17巻」) 光文社文庫 賢吉少年が預かった鉄の小箱の中には、金塊の積まれた沈没船のありかが示さ...