カテゴリー: 1872 岡本綺堂
「兜」(岡本綺堂)
B級ホラーではない、上質な「ほどよい怪談」 「兜」(岡本綺堂)(「百年文庫090 怪」)ポプラ社 わたしはこれから邦原君の話を紹介したい。邦原君は東京の山の手に住んでいて、大正十二年の震災に居宅を焼かれたのであるが、家に...
「ヴィール夫人の亡霊」(デフォー)
デフォーの怪談、綺堂の翻訳、読まずにはいられない 「ヴィール夫人の亡霊」(デフォー/岡本綺堂訳)(「世界怪談名作集」)河出文庫 九月八日の午前、バーグレーヴ夫人はかつての親友・ヴィール夫人の来訪を受け、旧交を温める。とこ...
「幻の人力車」(キプリング)
その間接的な恐怖こそ欧米のゴーストの特徴 「幻の人力車」(キプリング/岡本綺堂訳)(「世界怪談名作集」)河出文庫 「幻の人力車」(キプリング/岡本綺堂訳)青空文庫 ウェッシントン夫人と許されぬ恋に落ちた「私」。その恋は熱...
1872 岡本綺堂/1872 島崎藤村/1885 中勘助/1885 加能作次郎/1887 水上瀧太郎/1889 夢野久作/1891 広津和郎/1896 尾崎翠/1897 大佛次郎/1898 黒島伝治/1901 梶井基次郎/1901 龍胆寺雄/1902 上林暁/1903 林芙美子/1904 堀辰雄/2 アンソロジー/22 日本文学100年の名作
「日本文学100年の名作第2巻 幸福の持参者」
百花繚乱の相を呈していた、大正期の日本文学 「日本文学100年の名作 第2巻 幸福の持参者」新潮文庫 「島守 中勘助」明治四十四年九月二十三日、ひどい吹きぶりのなかを島へわたった。これから「私」の住居となる家は、ほん...
「利根の渡」(岡本綺堂)
時代を超えて読み手の心を掴む作家・岡本綺堂 「利根の渡」(岡本綺堂)(「日本文学100年の名作第2巻」) 新潮文庫 利根川のほとりに現れた一人の座頭は、来る日も来る日も渡し場で「野村彦右衛門」なる人物を探す。気のいい渡し...
「信号手」(ディケンズ)
読み手もまた「本質をつかめない恐怖」を体験できる 「信号手」(ディケンズ/岡本綺堂訳)(「世界怪談名作集」)河出文庫 「信号手」 (ディケンズ/岡本綺堂訳)青空文庫 「私」は英国の深い谷で、鉄道の信号手と出会う。仕事に対...