「ぼくの守る星」(神田茜)
周囲からは見えにくい「生きづらさ」 「ぼくの守る星」(神田茜)集英社文庫 言葉を読み間違えたり言い間違えたりする翔は、周囲と同じことができないことに悩む。その一方で、周囲はそれをユーモアとして受け止め、級友・山上は漫才コ...
周囲からは見えにくい「生きづらさ」 「ぼくの守る星」(神田茜)集英社文庫 言葉を読み間違えたり言い間違えたりする翔は、周囲と同じことができないことに悩む。その一方で、周囲はそれをユーモアとして受け止め、級友・山上は漫才コ...
戦争に加担した人間の辿る末路 「武器よさらば」(ヘミングウェイ/高見浩訳)新潮文庫 逃亡兵として戦場を離脱したフレデリックは無事に妻・キャサリンと落ち合うことに成功する。自身の逮捕の情報を得た彼は、妻の安全な出産のため、...
フレデリックの感情の変化の理由は何か? 「武器よさらば」(ヘミングウェイ/高見浩訳)新潮文庫 アメリカ人・フレデリックは、イタリア軍に身を投じ、第一次世界大戦の戦線に加わるが、砲撃で重傷を負う。病院でイギリス人看護師・キ...
跋扈する登場人物たちが提示する「罪」と「罰」 「罪と罰」(ドストエフスキー/亀山郁夫訳) 光文社古典新訳文庫 ドゥーニャとの結婚のために家族との会見からラスコーリニコフを排除しようとするルージン。ラスコーリニコフを執拗に...
切腹、武士道、責任の取り方 「長崎奉行始末」(柴田錬三郎)(「日本文学100年の名作第7巻」) 新潮文庫 長崎に英国艦船が不法侵入し、オランダ商館員を人質に取り、物資を要求する。長崎奉行は、長崎への砲撃を阻止するとともに...
私たちの近未来を暗示する恐るべき小説 「猿蟹合戦」(芥川龍之介)(「蜘蛛の糸・杜子春」)新潮文庫 「猿蟹合戦」(芥川龍之介)(「芥川龍之介全集5」)ちくま文庫 蟹は、とうとう握り飯を奪った猿を誅殺した。しかし物語はそれで...
純真な魂の昇華と考えるべきでしょう 「百年文庫066 崖」ポプラ社 「亡き妻フィービー」(ドライサー)48年間連れ添った妻・フィービーを病で亡くしたヘンリーは、ある晩、月明かりの中に妻の幻を見る。以来彼は毎夜、妻の戻って...
その格調高く情感豊かな日本語に圧倒されます 「たき火」(国木田独歩)(「武蔵野」)新潮文庫 この寒き夕まぐれ、わらべらの願はこれらの獲物を燃さんことなり。赤き炎は彼等の狂喜なり。されど燃ゆるは枯草のみ。燃えては消えぬ。煙...
ドストエフスキーの提示する「罪」と「罰」の意味 「罪と罰」(ドストエフスキー/亀山郁夫訳) 光文社古典新訳文庫 ラスコーリニコフのとるべき道は、「自決」「国外逃亡」「シベリア行き」の三つしかないことをスヴィドリガイロフは...
人間にとって「罪」とは何か、「罰」とは何か。 「罪と罰」(ドストエフスキー/亀山郁夫訳) 光文社古典新訳文庫 予審判事・ポルフィーリーと対峙するラスコーリニコフは、相手が何かを知っていると察知する。ポルフィーリーは本人さ...