「馬」(小島信夫)
ユーモアからシュール、そして底知れない恐怖感。 「馬」(小島信夫)(「アメリカン・スクール」)新潮文庫(「百年文庫059 客」)ポプラ社 妻・トキ子が家の増築を始めた。夫の「僕」に何の相談もなく。ところがそれは馬小屋なの...
ユーモアからシュール、そして底知れない恐怖感。 「馬」(小島信夫)(「アメリカン・スクール」)新潮文庫(「百年文庫059 客」)ポプラ社 妻・トキ子が家の増築を始めた。夫の「僕」に何の相談もなく。ところがそれは馬小屋なの...
ラスコーリニコフになれない「私」 「私のソーニャ」(八木義徳)(「私のソーニャ/風祭」) 講談社文芸文庫 娼婦S子に対する「私」の想いは、いつしか愛情へと変化する。「私」はS子にまっとうな仕事を世話するが、「そんな仕事イ...
この横溝らしからぬ作品、実は… 「身替わり花婿」(横溝正史)(「誘蛾燈」)角川文庫(「横溝正史ミステリ 短篇コレクション④」)柏書房 紳「こら、起きろ」言われてハッと眼を覚ましたアーサー、また巡回のお巡りさんかと思っ...
その文学的楽しみこそ、本作品の最大の味わいどころ 「仲之町の大入道」(木内昇)(「茗荷谷の猫」)文春文庫 仕事を得て東京にやってきた青年・松原は、下宿の大家から「東京に詳しくなる仕事」を紹介される。「日曜日なら」と安請け...
「私」と与一の夫婦、六年間を経て何が変わったのか 「小区」(林芙美子)(「清貧の書・屋根裏の椅子」) 講談社文芸文庫 朝からの長い夫婦喧嘩の後、仲直りを匂わせる夫・与一に対し、「私」の気持ちは収まらない。一日中、二階にと...
私たちが目指すべき方向性を示した処方箋 「豊かさの条件」(暉峻淑子)岩波新書 政治・経済の世界がどうであれ、私の生活には関係ない。今日の生活はあしたも続く…。漫然とそう考えて生きていた人達も、日常生活をゆさぶるこの振動の...
殺人事件をまったく解明できない「ぼく」 「三人の死体」(フィルポッツ/武藤崇恵訳)(「孔雀屋敷」)創元推理文庫 「三死体」(フィルポッツ/宇野利泰訳)(「世界推理短編傑作集3」) 創元推理文庫 西インド諸島バルバドス島に...