「山椒魚」(井伏鱒二)②
最終場面では明らかに二匹が同等になっている 「山椒魚」(井伏鱒二) (「山椒魚」)新潮文庫 岩屋に蛙を閉じ込めた山椒魚。 お互いにいがみ合う二匹。 翌年も口論を続けていたが、 さらに一年後の夏は、 お互いに黙り込み、 自...
最終場面では明らかに二匹が同等になっている 「山椒魚」(井伏鱒二) (「山椒魚」)新潮文庫 岩屋に蛙を閉じ込めた山椒魚。 お互いにいがみ合う二匹。 翌年も口論を続けていたが、 さらに一年後の夏は、 お互いに黙り込み、 自...
井伏特有のユーモアの衣 「山椒魚」(井伏鱒二) (「山椒魚」)新潮文庫 二年間の成長で、 頭が出口につっかえ、 岩屋から出られなくなった山椒魚。 どうせ出られないならと、山椒魚は 岩屋に迷い込んできた蛙を、 出口を塞いで...
小学生の女の子の成長を、男の子の目線で綴っている 「ミカ!」(伊藤たかみ)文春文庫 ユウスケには、双子の妹・ミカがいる。ユウスケは温和しくて優しいが、ミカは勝ち気で喧嘩っ早い、性格の違う兄妹。二人はある日、近所の団地の誰...
「温かな眩しさ」と「嫋やかな哀しみ」 「からし」(伊藤たかみ) (「オトナの片思い」)ハルキ文庫 カレーを作りながら、 奈美は5年前まで 一緒に暮らしていた 守のことを思い出す。 守はつかみ所がなく、 執着心のない男だっ...
現代に通じているように思えて仕方ない 「屋根裏の散歩者」(江戸川乱歩) (「江戸川乱歩傑作選」)新潮文庫 酒や女も含め、 この世のすべてに興味を持てず、 退屈な日々を送っていた郷田三郎。 彼は引っ越した新築の下宿の 押し...
テーマは誘拐・徹底して誘拐 「地底の魔術王」(江戸川乱歩)ポプラ社 化け物屋敷と噂されている 古びた洋館に移り住んできた 紳士は「魔法博士」。 彼は近所の子どもたちを、 「不思議の国」と名付けた 自らの住まいに招待する。...
ごく自然な目線で「生と死」を見つめることができる 「このあとどうしちゃおう」 (ヨシタケシンスケ)ブロンズ新社 亡くなったおじいちゃんの 部屋を掃除していたら、 ベッドの下からノートが出てきた。 「このあとどうしちゃおう...
いかん、こんなところで涙を流すわけには…。 「インコの手紙」(あきばたまみ)経済界 いかん、こんなところで 涙を流すわけには…。 勤務校の図書館の 新館コーナーにあった小さな絵本。 何気なく手にとって、 ぱらぱらとめくっ...
舞台と時代の設定から見えてくる作者の警告 「蠅の王」 (ゴールディング/平井正穂訳) 新潮文庫 前回は本書「蠅の王」について、 登場人物の役割から 作品を考察してみました。 今日は舞台背景について考えてみます。 着目し...
読み終えて後味の悪さが強く残る作品です 「蠅の王」 (ゴールディング/平井正穂訳) 新潮文庫 どことも知れない孤島に 取り残された少年たち。 大人のいない島で 彼らは隊長を選び、 救出されるのを待ちながら 平和な生活を...