「アカペラ」(山本文緒)
ぐいぐいと物語に引き込ませる独特の語り口 「アカペラ」(山本文緒)(「アカペラ」)新潮文庫 15歳の中学校3年生たまこはじっちゃんが大好き。でもママはいつもじっちゃんをボケ老人扱いするから嫌い。そんなママがまたしても家出...
ぐいぐいと物語に引き込ませる独特の語り口 「アカペラ」(山本文緒)(「アカペラ」)新潮文庫 15歳の中学校3年生たまこはじっちゃんが大好き。でもママはいつもじっちゃんをボケ老人扱いするから嫌い。そんなママがまたしても家出...
教育に携わるすべての人に一読して欲しい 「キャリア教育のウソ」(児美川孝一郎) ちくまプリマー新書 キャリア教育の必要性が叫ばれてから十数年たちました。なんでも若者が就職できない、それは教育が悪いせいだと。学校で仕事につ...
ぜひ復刊してほしい、魅力あふれる一冊 「森鷗外全集5」(森鷗外)ちくま文庫 「大塩平八郎」策の施すべきものが無い。しかし理を以て推せば、これが人世必然の勢だとして旁看するか、町奉行以下諸役人や市中の富豪に進んで救済の法を...
彼の人生は百八十度転換する 「バイオリン弾き」(メルヴィル/杉浦銀策訳)(「百年文庫080 冥」)ポプラ社 友人・スタンダードに紹介されたホートボーイは、明るい好人物だったが、直前に悲嘆に暮れていた「ぼく」は、その男の屈...
突堤はいわば外界から緩やかに隔離された世界 「突堤にて」(梅崎春生)(「日本文学100年の名作第5巻」) 新潮文庫 太平洋戦争初期の頃、病気静養中である「僕」は釣りを始める。海に突き出た防波堤は未完成であり、突堤部以外は...
なぜ「読者の推量にまかせ」たのか 「水仙」(太宰治)(「きりぎりす」)新潮文庫 前回取り上げた太宰の「水仙」。やはり太宰は終末で仕掛けを施しています。「水仙の絵は、断じて、 つまらない絵ではなかった。 美事だった。 なぜ...
「菊池の創作した忠直」なのか「太宰の解釈する忠直」なのか 「水仙」(太宰治)(「きりぎりす」)新潮文庫 親しく交際している草田氏が「僕」をたずねて妻の静子の行方を捜しているという。草田は静子に洋画を習わせたが、出入りする...
何とも見事に権力者の孤独を描ききっています 「忠直卿行状記」(菊池寛)(「藤十郎の恋・恩讐の彼方に」) 新潮文庫 「忠直卿行状記」(菊池寛)(「マスク」)文春文庫 大坂の陣で武功を収めた忠直卿。彼は家中の若武士と槍を合わ...
明治の文壇はお堅い先生ばかりではなかった 「流の暁」(快楽亭ブラック)(「明治探偵冒険小説集2」)ちくま文庫 革命の嵐を逃れて英国へと渡った沢辺男爵。彼は現地の女性と結婚するが、仏国の情勢が収まると、妻・おせんに何も言わ...
絶対に誰をつれてきても代用できない一人の人間なのだ 「お守り」(山川方夫)(「夏の葬列」)集英社文庫 「お守り」(山川方夫)(「親しい友人たち」)創元推理文庫 「ぼくは任意の一点なんかではない。 ぼくはぼくという、 関口...