「蔵の中」(宇野浩二)①
「ちょっと危ない」部分が感じられます。 「蔵の中」(宇野浩二)(「思い川/枯木のある風景/蔵の中」) 講談社文芸文庫 そして私は質屋に行こうと思い立ちました。私が質屋に行こうというのは、質物を出しに行こうというのではあり...
「ちょっと危ない」部分が感じられます。 「蔵の中」(宇野浩二)(「思い川/枯木のある風景/蔵の中」) 講談社文芸文庫 そして私は質屋に行こうと思い立ちました。私が質屋に行こうというのは、質物を出しに行こうというのではあり...
真相は意外すぎる方向から現れます 「夢の中の女」(横溝正史)(「金田一耕助の冒険」)角川文庫 何者かに殺害された通称「夢見る夢子さん」。彼女は金田一の名を騙る偽手紙によっておびき出され、三年前の彼女の姉が殺害された事件と...
金田一耕助の事件簿018c 事件が起きそうな予感が盛りだくさん 「迷路荘の怪人」(横溝正史)(「金田一耕助の帰還」)光文社文庫 近々ホテルとして営業を開始する名琅荘は、かつて持ち主が暗殺を恐れて拵えた抜け道やどんでん返し...
「バブル景気」という一つの時代の徒花 「田所さん」(吉本ばなな)(「日本文学100年の名作第9巻」) 新潮文庫 田所さんはきっちりと十時にやってきて、六時に帰る。席に座ってコーヒーを飲んだり、本を読んだり、誰も電話に出な...
「暗」の芥川に対して「明」の加能 「迷児」(加能作次郎)(「世の中へ/乳の匂い」) 講談社文芸文庫 意気地のない子どもであった「私」は、七歳のとき、叔父に連れられ京都の祖母の家に行く。ある日、祖母の家から叔父のいる六条の...
登場人物の顔はすべてデフォルメ 「漫画 吾輩は猫である」(近藤浩一路) 岩波文庫 吾輩の主人はさる学校の教師である。学校から帰って来ると一日書斎に閉じ籠るのが癖だ。大変勉強家のようだが事実は正反対で、吾輩は時々忍び足で、...