「悪魔の寵児」(横溝正史)
金田一耕助の事件簿061 正体不明の怪人「雨男」が暗躍するエログロ・ミステリ 「悪魔の寵児」(横溝正史)角川文庫 無名の画家と心中を図った実業家・風間の妻。だが、その死には疑念が生じていた。直前に情死の予告ともとれる挨拶...
金田一耕助の事件簿061 正体不明の怪人「雨男」が暗躍するエログロ・ミステリ 「悪魔の寵児」(横溝正史)角川文庫 無名の画家と心中を図った実業家・風間の妻。だが、その死には疑念が生じていた。直前に情死の予告ともとれる挨拶...
極彩色の刺青を思わせる緻密な作品構成 「刺青殺人事件」(高木彬光)角川文庫 極彩色の刺青を身に纏った女・絹枝と一夜を共にした研三。彼女の呼び出しに応じて自宅を訪ねた研三は、内側から鍵のかかった、いわゆる密室状態の浴室で彼...
これが明治の探偵小説なのです。 「探偵」(黒岩涙香)(「黒岩涙香探偵小説選Ⅰ」)論創社 米国オリアン州の警察署内探偵詰所の上座に扣え、余念もなく書類を取り調べ居る老官吏は言わでも著き探偵長ならん。この所へ入り来る一人の探...
思い出話、愚痴話、惚気話、そしてコント 「モノグラム」(江戸川乱歩)(「江戸川乱歩全集第3巻」)光文社文庫 「どっかで御目にかかりましたね」って、おどおどした小さな声です。多少予期していたので、私は別に驚きはしませんでし...
菊水兵馬を中心とする「三つの戦いの構図」 「菊水江戸日記」(横溝正史)春陽文庫「菊水江戸日記」(横溝正史)(「不知火奉行」)出版芸術社 与力・伊織は、重要な囚人護送の役を言い渡される。囚人は有名な国学者・岩瀬丹下であり、...
美は即ち滅び、その美学、谷崎潤一郎の世界 「創造」(谷崎潤一郎)(「潤一郎ラビリンスⅩⅣ」)中公文庫 「男が女から妖艶な柔かみを借りて来た時、始めてほんとうの美しさを発揮するのさ。人間に純粋の男や女がないと同じく、その肉...
本作品は大人の「恋」の物語です。 「春の雁」(吉川英治)(「百年文庫034 恋」)ポプラ社 「清吉さん、このお金の費い途がついたら、わたしを連れて、すぐ江戸を立ってくれますか」自分の胸だけで、もう決めていたような口吻だっ...
権力者にとっては兵卒など駒の一つにすぎない 「雪のシベリア」「氷河」(黒島伝治)青空文庫 同年兵が内地へ帰還するというのに、吉田と小村の二人は残留し、兵役が一年延長されることになった。よく働いていればその報いとして早く帰...
二十面相やルパンとはまったく異なる脱獄ショー 「十三号独房の問題」(フットレル/宇野利泰訳)(「世界推理短編傑作集1」) 創元推理文庫 不可能なんてことはありえんのだ。脳髄さえ使えば監房脱出なんぞ易々たるものだ。ぼくの主...
だから味わってはいけない作品なのです 「カンタン刑」(式貴士)(「カンタン刑」)角川文庫(「暴走する正義」)ちくま文庫 それにしても、カンタン刑とは!いくらなんでもひどすぎるじゃねえか。さっさと締めるなり、ギロチンで首を...