「丹那殺人事件」(森下雨村)
日本のミステリの源流、森下雨村 「丹那殺人事件」(森下雨村)(「森下雨村 小酒井不木 ミステリー・レガシー」)光文社文庫 仕事を辞めようと思っていた青年・高須のもとに現れた資産家の老人・戸倉。彼は南米から日本に帰ってき...
日本のミステリの源流、森下雨村 「丹那殺人事件」(森下雨村)(「森下雨村 小酒井不木 ミステリー・レガシー」)光文社文庫 仕事を辞めようと思っていた青年・高須のもとに現れた資産家の老人・戸倉。彼は南米から日本に帰ってき...
鳥たちに重ね合わせて描かれる「男」の再生の物語 「鳥たちの河口」(野呂邦暢)(「日本文学100年の名作第6巻」) 新潮文庫 男はうつむいて歩いた。空は暗い。河口の湿地帯はまだ夜である。枯葦にたまった露が男の下半身を濡らす...
私たち一人一人に「内なるリーダー」が必要となる 「ほんとうのリーダーの みつけかた 増補版」(梨木香歩) 岩波現代文庫 一見、ハウツー本のようなタイトルですが、そうではありません。「あなたの、 ほんとうのリーダーは、...
本作品を味わえる楽しみは堪えられない 「ビブリア古書堂の事件手帳」(三上延) メディアワークス文庫 栞子・大輔夫婦の営む古書店「ビブリア古書堂」。取引のために海外へ出かけようとしている大輔から、置き去りにした「自分の本」...
金田一耕助の事件簿(事件年代順) 金田一耕助。横溝正史の推理小説に登場する架空の私立探偵。江戸川乱歩の明智小五郎、高木彬光の神津恭介と並んで日本三大名探偵と称される。ボサボサの蓬髪でフケ症、興奮するとその頭をかきむしる悪...
金田一耕助の事件簿016b 想像をかき立てられる、素敵な横溝作品 「死仮面」(横溝正史)(「死仮面」)角川文庫 その女のいのちは眼にありました。いくらか碧味をおびた瞳は、深淵のようにすんで、まじまじと物を見つめるとき、対...
私たちの社会はいつの間に不寛容になったのか 「美しい夏」(佐藤泰志)(「日本文学100年の名作第8巻」) 新潮文庫 光恵は口を利かなかった。秀雄は喉が渇いた。軽々しく謝ることはないわよ。光恵はむしった草を左手の人差し指に...
何の救いもないまま物語は幕を閉じます 「ファクスランジュ」(サド/澁澤龍彦訳)(「百年文庫032 黒」)ポプラ社 パリの富豪の娘・ファクスランジュ嬢にはゴエという恋人がいた。しかし彼女の両親は娘の幸せを願い、アメリカに巨...
誰に笑われようとも「傑作です」と言い切れます 「沼地」(芥川龍之介)(「芥川龍之介全集3」)ちくま文庫 展示会で目にした一枚の油絵。「沼地」と命名されたそれは、草木を描きながら一片の緑色も使っていない不思議な絵だった。「...