「葱」(芥川龍之介)②
本作品の構造は特異な点が多々あります 「葱」(芥川龍之介) (「芥川龍之介大全集3」)ちくま文庫 おれは締切日を明日に控えた今夜、 一気呵成に この小説を書こうと思う。 いや、書こうと思うのではない。 書かなければならな...
本作品の構造は特異な点が多々あります 「葱」(芥川龍之介) (「芥川龍之介大全集3」)ちくま文庫 おれは締切日を明日に控えた今夜、 一気呵成に この小説を書こうと思う。 いや、書こうと思うのではない。 書かなければならな...
男と女は価値観が異なるとうまくいかない 「葱」(芥川龍之介) (「芥川龍之介大全集3」)ちくま文庫 カフェの女給「お君さん」は、 憧れの「田中君」と待ち合わせ、 須田町あたりへと歩いて行く。 年の瀬の街並みは、 何もかも...
横溝正史が描いた肉体と魂の迷宮への誘い 「カリオストロ夫人」(横溝正史)(「山名耕作の不思議な生活」)角川文庫(「横溝正史ミステリ短編コレクション①」)柏書房 画家・城はパトロンであったカリオストロ夫人こと志摩夫人と手を...
怪人・狼男+魔獣・盲目の犬、化け物の組み合わせ 「盲目の犬」(横溝正史)(「双仮面」)角川文庫(「由利・三津木探偵小説集成4」) 柏書房 「今夜人殺しがある」。不吉な予言を残して立ち去った狼男。そのあとを追った由利・三津...
さすが100刷を超えるロングセラー 「ボッコちゃん」(星新一)新潮文庫 ある富豪の飼っているペットは、 15歳の混血の少女。 言葉など人間には不要。 そう信じる彼は、 生まれたての赤ん坊をもらい受け、 言葉を一切教えず、...
描かれている愚行を、そのまま実践している 「おーい でてこーい」(星新一) (「日本文学100年の名作第5巻」) 新潮文庫 台風による土砂崩れで流された小さな社。その跡地に出現した直径約1mの不思議な「穴」は、測定不能な...
「幽霊は何を表しているのか」という視点 「信号手」(ディケンズ/小池滋訳)(「ディケンズ短篇集」)岩波文庫 「信号手」(ディケンズ/岡本綺堂訳)(「世界怪談名作集」)河出文庫 「私」は英国の深い谷で、鉄道の信号手「彼」と...
全編を貫くテーマ「人生に甦った」 「二都物語」(ディケンズ/加賀山卓朗訳) 新潮文庫 前回、前々回と取り上げた本作品。 何を描いた作品なのか? フランス革命の描写が鮮烈であるため、 歴史小説の面から 語られることも多いの...
登場人物すべての個性が際立っている 「二都物語」(ディケンズ/加賀山卓朗訳) 新潮文庫 混沌とした背景の中で、 主人公ダーネイの誠実さが 鮮烈に描かれている古典的傑作、 と昨日書きました。 光っているのは 主人公だけでは...
運命はかくも過酷にのしかかる 「二都物語」(ディケンズ/加賀山卓朗訳) 新潮文庫 暴政を嫌って渡英した 亡命貴族・ダーネイと 放蕩無頼の弁護士・カートン。 二人の青年はともに、 無実の罪で長年投獄されていた マネット医師...